アイユーコンサルティング、富裕層向け海外移住支援サービスを開始

　アイユーコンサルティンググループが富裕層を対象に海外移住支援サービスを開始した。国内屈指の相続・事業承継支援実績を誇る同グループが、2025年7月に「海外移住コンシェルジュ室」を新設。これに先立ち、同年3月には人気の移住先として注目されるマレーシアに現地法人「IU INTERNATIONAL SDN. BHD.」を設立している。

　外務省の調査では、海外で永住を選ぶ日本人が22年連続で増加し、23年時点で約70万人を突破している。資産保全を目的とした従来の移住ニーズに加え、ライフスタイルの自由化、子どもの教育環境整備など多様な動機による相談が急増しているのが特徴だ。

　今回開始されたコンシェルジュサービスは、財産規模が3億円以上の個人および法人オーナーを主な対象とし、「資産の保全・承継」と「家族のライフデザイン」の両面からサポートを提供する。

　サービスの特徴は、まず国内外一体型の支援体制にある。マレーシア現地法人を拠点に、ビザ取得や生活環境整備をワンストップで支援する。さらに資産税分野に特化した同グループの強みを生かし、累計5,700件を超える相続・事業承継案件のノウハウを活用して複雑な税務課題に対応する。また、専任コンシェルジュが家族ごとの価値観やビジョンに寄り添い、プラン設計から進行管理まで一貫してサポートする。

　提供プランとしては、出国時・出国後の税務状況整理を行う「スポット型」（料金：11万円～）と、財産把握からビザ取得、子どもの留学支援までオーダーメイドで包括的にサポートする「伴走型」（料金：月額33万円～）の2種類がある。

　アイユーコンサルティンググループは今後、マレーシアを起点に対象国の拡大も視野に入れている。資産運用やビザ申請に関しては、各分野で連携できるパートナー企業を募集しているという。

　同グループはこれを「日本のミライに豊かさを」というグループビジョンの一環と位置づけており、国境を越えた支援を通じて、日本社会全体の豊かさや多様性向上につなげていきたい考えだ。

【和田佳子】