公明比例優遇撤廃の即断即決を迫られる小川淳也代表

中道改革連合の新代表選挙
中道改革連合の新代表選挙

 「中道改革連合(中道)」は衆院選惨敗で野田・斉藤両共同代表が辞任、13日投開票の代表選で小川淳也・新代表が選ばれたが、一大争点となった「公明比例優遇(上位登載)撤廃」の即断即決を迫られている。

 衆院選で落選した亀井亜紀子氏(島根一区)や福田昭夫氏(栃木二区)や藤岡隆雄氏(栃木四区)がすでに離党の意向を表明する一方、国民民主党には中道落選者からの入党問い合わせが相次いでいるためだ。

 理由は明白。「今回のような旧公明比例優遇(上位登載)が廃止されない限り旧立憲比例復活枠は少ないままで再選への道筋は描きにくい。であれば、比例同一順位が基本の国民民主党に鞍替えしたほうが再選しやすい」と落選者が考えるのは当然のことなのだ。

 離党者続出を食い止めるために即断即決すべきは公明比例優遇廃止に違いないという見立てで、代表選直後の初会見で小川新代表に二回質問したが、曖昧な回答しか返ってこなかった。

中道改革連合の小川淳也新代表
中道改革連合の小川淳也新代表

    ──(次期総選挙での)比例順位は「平等」と代表選で言っていたが、意味するところは「比例公明上位は今回限りだと、次期総選挙では原則、旧公明の方も小選挙区から出て比例同一(順位)名簿で戦う」という理解でいいのか。

 小川氏 新党になってそれぞれ所属した以上、議員間の関係性は対等であり、フェアであり、平等であるということを基本に党運営に当たっていきたいと思っている。当然、選挙対策もそれが基本で原則という認識はもっているが、どうあれ、これまでの経過がどういうかたちだったのか。今後の見通しとしてどういうものをもっていたのか。私も、よくよくいろいろなことを踏まえたうえでないと、軽々に明言、明確化することは避けたいと思っている。

 ──落選者の意欲に関わる重大な問題だと思うので。

 小川氏 よく分かっている。だから基本は議員同士がみんな対等で平等で、そしてフェアであることが基本です。それ以上、私から現時点において言質を取ろうとする質問は何度繰り返されても、現時点ではいえないので。さまざまな経過などを踏まえながら総合的に判断していく。二年半先のことだから。

 ──いつ頃までに決断するのか。落選者はいま街頭に立って活動しているわけだから早い方がいいのではないか。

 小川氏 早い方がいいという意見もよく分かるが、軽々にいえることではないことは言っておきたいと思う。

 曖昧な発言のままだったので、少し角度を変えて再質問をした。

 ──先ほどの比例順位曖昧発言は、旧公明(議員)支持の見返りではないかという疑いが生じるのではないか。次期総選挙でも公明比例上位が続くという疑いを与えれば、落選した人が離党して国民民主のほうが当選確率が高いのではないかということで離党する人が続出する恐れがあるが、早急に決める必要性についてぜひ一言お願いしたい。

 小川氏 何度聞かれても原則は対等であり平等でありフェアであると。具体的なことを現段階においていうことは控えたい。落選者の方々の落胆と失望に関してはその気持ちを我がこととして、しっかり支援にあたりたい。

 ──旧公明(支持)の見返りという疑いが出るではないか。旧公明の支持を得て(比例順位曖昧発言を繰り返すと)。

 小川氏 無言。

 このままでは“公明傀儡・野田院政新代表”と見られかねないと思って再質問をしたのだが、小川氏に私の意図が伝わったのかは疑わしい。ちなみに「現時点において言質を取ろうとする質問は何度繰り返されても」と小川氏が述べたのは、代表選前日(12日)にも同様の質問をぶら下がりで投げかけていたからだ。

 一方、この比例優遇廃止については旧公明衆院議員の間にも温度差があるようだ。伊佐進一氏は旧公明議員も小選挙区から出て全員比例同一順位で戦うべきだと発言(産経新聞に掲載)。しかし旧公明全体の考えとは言い難かった。たとえば、岡本三成・前共同政調会長は代表選後の囲みで、小川新代表の下で議論をして決めるべきとの立場だった。

 ──比例上位公明登載も議論して見直す可能性があると。

 岡本氏 それはもう全員で決めた代表の下で議論をして一番いいかたちにしていけばいいと思います。

 ──(代表選)両候補とも「平等」と言っていたので。

 岡本氏 その「平等」の定義を含めて党内はもちろん、有権者の方から見て信頼をしていただけるような党のかたちにしていただければいいと思います。

 ──全員小選挙区から出て同一比例順位もあり得ると。

 岡本氏 それは議論していけばいいと思います。

 また赤羽一嘉中道副代表は同日の囲みで、より慎重な立場を示した。

 ──両候補とも比例順位、「平等」と言っているが、これは「旧公明の方も小選挙区から出て比例同一順位で戦う」という解釈でいいか。

 赤羽氏 それは少し違って、私も10期にわたって小選挙区を張ってきた。8区の中野さんもそうだが、そうしたら(今回小選挙区を)譲っている。だから今回の選挙戦について平等ではないということは誤りだ。

 ──次回について聞いているのだが…。

 赤羽氏 次回はこれから決めることではないか。

 ──次回(次期総選挙)は「平等」と言っていることは、旧公明の方も小選挙区から出て同一(順位の)比例名簿だと。

 赤羽氏 そういうことは小川さんからも聞いていない。

 ──そういう解釈しか成り立たないのではないか。

 赤羽氏 そんなことはないと思う。

 ──伊佐(進一)さんは「小選挙区に旧公明の方も全員出るべきだ。それが党内融和で、党の再生につながる」と言っていますが…。

 赤羽氏 それは、私は伊佐さんの発言を知りませんから。

 ──産経に出ているが…。

 赤羽氏 それはコメントできない。

 旧公明議員が比例優遇撤廃を受け入れたくない気持ちは分からないではないが、このままでは旧立憲落選者の再選意欲が削がれて離党が相次いでしまうのも紛れもない事実だ。小川新代表が即断即決するのか否かが注目される。

【ジャーナリスト/横田一】 

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