福岡含めアパート開発加速 新中計「28年に310棟、売上高600億円」

(株)robot home

目標上回る進捗 中計を上昇修正

 「福岡含めアパート開発をより加速させる」──アパートなど収益物件の開発や賃貸管理などを手がける(株)robot home(東証スタンダード)の代表取締役CEO・古木大咲氏は、福岡をはじめ、拠点を構える東京・大阪・名古屋・仙台でアパート開発を積極的に拡大していく姿勢を強調する。

 robot homeは2月12日、今年度からの3カ年を対象とする新たな中期経営計画を策定した。「中期経営計画2028」では、2024年に定めた中期経営方針を見直し、開発棟数目標を上方修正。26年12月期は140棟から160棟へ、27年12月期は200棟から230棟へ引き上げたうえで、28年12月期の目標として新たに310棟を掲げた。

 背景には、足元の進捗の順調さがある。24年12月期は60棟の目標に対し65棟、25年12月期は100棟の目標に対し116棟と、想定を上回るペースで推移していることから、26年以降の目標水準を引き上げる判断に至った。

2025年に竣工したアパート(福岡市南区大楠3丁目)
2025年に竣工したアパート(福岡市南区大楠3丁目)

駅徒歩10分圏で用地を積極仕入れ

 「福岡では、JR駅・地下鉄駅・西鉄駅から徒歩10分圏内のエリアを中心に、積極的に仕入れを進めております」(古木CEO)と話す。近年、同社は改めてアパート開発に力を入れており、福岡市内でも中心部の地下鉄や西鉄沿線エリアを中心に、開発用地の取得を加速させてきた。近年では、福岡市東区では原田、水谷、和白、中央区では春吉、南区では塩原、井尻、博多区では諸岡、春町、早良区では野芥などで、アパート用地の取得実績がある。「全国的に見ても福岡は、都市のポテンシャルが高い。当社の持続的な成長を支える重要な拠点の1つ」(古木CEO)と位置づける。

代表取締役CEO・古木大咲氏
代表取締役CEO・古木大咲氏

    一方で、建設コストの高騰に加え、金利の上昇や金融機関の不動産に対する姿勢の変化などを背景に、一般投資家が収益不動産を取得するハードルは高まりつつある。とくに鉄筋コンクリート(RC)造の賃貸マンションは、資材高騰の影響などから物件価格が上昇し、福岡市内でも新築物件の利回りは4%台にとどまるケースが増えてきた。

 この点について古木CEOは、「木造の建設コストも上昇傾向にはありますが、RC造ほどではありません。また、AIやDXの活用により内部コストを抑え、利回り向上につなげる仕組みも構築してきました」と説明する。オーナーはドクターや経営者、年収1,000万円以上のエグゼクティブ層のビジネスパーソンが中心で、金融機関の融資姿勢も比較的前向きだという。

 同社が手がける福岡市内の新築アパートの販売価格は約1~2億円、利回りは6%前後。「インフレ環境下で、現物資産である不動産への投資需要が高まっており、問い合わせも増えています」(古木CEO)と話す。

25年は大幅な増収増益
今期も拡大路線継続へ

 25年12月期は、売上高240.6億円(前年同期比82.9%増)、営業利益17.6億円(同69.2%増)を計上。開発棟数の増加によるフロー収益の拡大に加え、管理戸数の増加によるストック収益の積み上げ、さらに同社が投資家向けに提供する土地から選べるアパート経営「robot home」プラットフォームの機能強化による売却&再投資といった内部流通の拡大が、業績拡大に寄与した。プラットフォームには、2棟目・3棟目の取得可能性を提示するAIレコメンド機能も追加されており、今後はプラットフォーム内での流通が一段と拡大する見通しだ。フロー関連のKPIである「オーナー数」「物件引渡数」「物件媒介件数」、ストック関連のKPIである「管理戸数」「入居率」は、いずれも右肩上がりで推移している。

 大幅な増収増益をはたした同社だが、26年12月期は売上高350億円(前年同期比45.4%増)、営業利益24億円(同35.9%増)とさらなる拡大を見込むほか、「中期経営計画2028」では28年12月期に売上高600億円、営業利益41億円という高い目標を掲げ、成長路線を鮮明にしている。

【永上隼人】


<COMPANY INFORMATION>
代 表:古木大咲
所在地:東京都中央区銀座6-10-1
    GINZA SIX 9F
設 立:2006年1月
資本金:74億7,000万円(資本剰余金含む)
URL:https://corp.robothome.jp

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