米国パラマウントグループ傘下のCBSと、ワーナー・ブラザーズ傘下のCNNを筆頭に、その他、巨大なコンテンツを保有する両社は、米国ハリウッドに拠点を置く名門の映画スタジオであり、メディアのコングロマリットでもある。その2社が今期一緒になり、世界最大のコンテンツ保有企業が誕生することになる訳だ。
ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手を筆頭に日本チームの活躍が期待される、WBC(ワールドベースボールクラシック)の独占放映権を有する米国大手動画配信企業「ネットフリックス」との競合買収劇(日本円で約17兆円規模)の末にである。
まずは、その注目されている、YouTubeなどの動画配信国際企業「ネットフリックス」という会社を簡単に説明する。同社は有料会員制「ストリーミングサービス」約2億6,000万人、世界190カ国以上に配信している米国企業である(日本法人はNTT系列)。特徴は前述のストリーミングサービスという新たなインターネット技術で、YouTubeなどとは異なる「即時再生」「容量不要」の万人にとっては大変便利なオンラインシステムなのだ。
皆さんは、覚えているだろうか?
この買収劇の中心企業「Paramount Pictures グループ」(当時はViacom Paramount)は当地、福岡市には、大変縁の深い米国一のメディアのコングロマリット企業である。2001年~04年頃まで、現在のアイランドシティにおいて、大変、積極的で活発な動きをし、福岡市の第三セクター「博多港開発」が中心となり、これを誘致開発予定していたハリウッドの老舗名門の映画スタジオグループなのだ。従って、今でも、現地ハリウッドのエンターテインメント業界では、我が国、我が街「The City of Fukuoka」は彼らにはよく知られている。
歴史に“もし”はないが、当時、あの時点で、このパラマウント事業(大阪ユニバーサルスタジオと同様な)の誘致開発が実現していれば、世界最大のコンテンツ保有企業が当地「我が街」福岡市に存在し、一大コンテンツ産業のアジアの集積地(ハブ)となっていたはずだとも考えられ、結果的には大変残念なことである。
要は、なぜこんな巨額な買収劇が米国で起こるのかである。
豊富なコンテンツ保有量が
ネット市場の世界を制する
重要なことは豊富なコンテンツ、すなわちインターネットに関する“IP(intellectual property:知的財産など)の保有量”が現在のソフトビジネス勝者の最大の武器である。
とくに、そのオンラインシステムによる技術の進歩は日々凄いスピードで発達、発展しているのだ。前述の「ネットフリックス」による“ストリーミングサービス(即時再生・容量不要)などは、AIと併せて、その代表的な技術である。従って、いかにその配信に必要なコンテンツの豊かさ「質と量」が、大変重要なカギとなるのである。
これらは、ハリウッドだけではない。米国ラスベガスを拠点とした「カジノゲーミングビジネス業界」も同様に、現在、これらは大きく変貌しようとしている。
従来のIR開発の目標、必須条件のMICE(ミーティング、インセンティブ、コンベンション、エキジビジョン)は、すでに古く、先のコロナ禍により、その目標と環境は一変している。新たな目標、必須条件は「ハイブリッドモデル」の追求とし、「カジノ」「スポーツ」「エンターテインメント」の融合として急激に、多種多様に変化している。
22年3月に福岡市のホテルオークラ福岡で「記者会見」(福岡市進出希望)を実行し、現在もWEBサイトで、その検索数筆頭の米国「Bally's」社の‟実“施設とオンラインゲームの併用(スポーツゲーミングなど)ビジネスは、他社に比較して凄まじい伸びを示している。これらも、すでに垣根なく、商業ゲーミング市場(カジノ、スポーツ、エンターテインメント)は過去最高の収益を記録し、米国の多くの州で税収増加を目的にそれぞれ合法化が飛躍的に進んでいる。
【青木義彦】








