全国組織・全管協を仕切る高橋誠一名誉会長とは(1)

 本日からコンプライアンス問題についての連載を始める。全国の賃貸住宅管理・仲介会社が加盟し、管理物件の拡大や経営ノウハウの共有、研修事業を行う業界団体「全国賃貸管理ビジネス協会」(以下、全管協)。その名誉会長である高橋誠一氏が、自らの立場を利用して組織を私物化しているとの情報が、当社に対して多方面から寄せられた。

 全管協はほかの不動産・住宅関連団体と同様、与党・自民党を支持する立場にある。しかし、自民党党員の獲得にあたって「本人の同意なく党員にさせられている」「全管協からの寄付金で年間4,000円の党費が支払われている」といった指摘が上がっている。また、全管協グループの全国賃貸住宅修繕共済協同組合における不適切な会計処理など、問題は枚挙にいとまがない。

 連載の中で詳細を取り上げていくが、こうした問題の背景には、前出の名誉会長・高橋誠一氏が現職の会長以上に強い影響力を行使している実態がある。

 なお、本連載の趣旨はあくまで全管協の組織運営の健全化・正常化であり、高橋氏個人に対する糾弾ではないことは明確にしておきたい。

全管協名誉会長・高橋誠一氏
全管協名誉会長・高橋誠一氏

 高橋誠一氏とはどのような人物なのか。簡単に経歴を紹介したい。高橋氏は1945年、埼玉県大宮市(現・さいたま市)生まれ。69年に東京電機大学工学部電気工学科を卒業した。

 家業である1955年設立の「高橋米穀」に従事し、72年に高橋建設を創業。75年に三光不動産(現・三光ソフランホールディングス)を設立し、同社代表取締役社長に就任した。99年にメディカル・ケア・サービスを設立して取締役に就任。2002年メディカル・ケア・サービス代表取締役会長。04年には国土交通大臣表彰を受け、06年黄綬褒章を受章している。

 全管協では、1999年から2023年の長期にわたって会長を務め、日本賃貸住宅管理協会副会長なども歴任している。華々しい経歴を持つ高橋氏だが、全管協の役員経験者や地方組織関係者からは「この10年で人格的にも変わってしまった」と評判は芳しくない。

 関係者が語る「この10年での変容」はなぜ起きたのか。記者はまずその点に興味を抱いた。

 高橋氏が埼玉県の小さな米穀店からスタートし、一代で建設業、不動産事業を発展させ、全国の賃貸住宅管理・仲介会社のトップリーダーにまで上り詰めるに至った原点に触れずして、本稿を始めることはできない。次回から、高橋氏の足跡を辿っていく。

【近藤将勝】

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