河合楽器製作所に勧告 音楽教室講師らへの報酬支払い・買いたたきでフリーランス法違反
22日、公正取引委員会は、音楽教室や体育教室を運営する(株)河合楽器製作所(浜松市中央区、河合健太郎代表)に対し、フリーランス・事業者間取引適正化等法に基づく勧告を行った。同社が音楽教室講師や体育教室講師らフリーランスに対する業務委託において、取引条件の未明示、報酬支払期日の未設定・未払い、体験レッスンに関する買いたたき行為を行っていたと認定された。
公取委によると、同社は自ら運営する音楽教室および体育教室におけるレッスンの実施や、自社主催イベントの運営補助、楽器修理などをフリーランスに委託していた。ところが、2024年11月から25年6月までの間、100人の特定受託事業者に対して業務委託時に給付内容や報酬額、支払期日などの取引条件を直ちに明示していなかった。また、98人に対して報酬の支払期日を定めず、役務提供日までに報酬を支払っていなかった。
さらに同社は、音楽教室への入会前に実施する無料の体験レッスンについて、28人の講師らとの十分な協議を行わないまま、一方的に報酬額を設定。通常レッスンの報酬と比べて33.9%から72.3%低い水準の報酬としていた。公取委はこれを「買いたたき」に当たると判断した。
勧告では、体験レッスンに関する報酬について、通常支払われる対価と比較して著しく低い額ではない水準まで引き上げることを求めた。引き上げは公取委の確認を得たうえで、24年11月発注分まで遡って実施する必要がある。その他には、再発防止策を講じることや、同種取引について過去の取引実態を調査し、問題が認められた場合は必要な是正措置を取ることなども求めた。
フリーランス・事業者間取引適正化等法は24年11月に施行された。発注事業者に対し、取引条件の明示や適正な報酬支払いを義務付けるとともに、買いたたきなど不公正な取引行為を禁止している。今回の勧告は、同法施行後の運用実績を示す事例の1つとなる。
【寺村朋輝】








