2024年4月27日 06:00
春の統一地方選挙のK市議選の組織内候補者に、朱雀屋労組は東健太郎の推薦をあっさりと決定した。将来の組合幹部候補として専従になって、まだ4年目の27歳の若い候補だった。
2024年4月26日 18:30
「戦争だ。まず井坂さんと組む。旧執行部には致命的な弱みがある。会社に協力させればこっちの勝利は動かない。そうしなければ、会社もよくならない」
2024年4月25日 18:00
「思い切ってやるしかないか・・」 頼りない矢島の態度も手伝って、大川は意を決した。業績の不振、社員の高齢化、一向に上向かない景気。どう考えても今後、会社との交渉は修羅場になる。
2024年4月23日 18:00
会館とは朱雀や労組が組合の収益事業と社員の福利厚生を兼ねて建設した会議場や結婚式場、レストランなどを併設した総合施設だった。組合員だけでなく、一般の顧客も対象にしている。
2024年4月22日 18:00
「組合といえば社長、例の件ですが監査室に調べてもらったのですがほぼ間違いありません。銀行融資も不動産の売買の件も、形としてはすべて投書の通りでした...
2024年4月19日 18:00
「石井社長、変な文書が回ってきましたがもうご覧になりましたか」 石井一博を関連会社部係長の前田幸作が訪ねてきたのはある週末の昼下がりのことだった。
2024年4月17日 18:00
「では、当社は常に売れないものを仕入れてその処理に無駄骨を折っているということなの?」 長谷は驚いたような顔をした。
2024年4月15日 18:00
月例の幹部研修会を終えた石井一博は食堂で経営企画担当の若手役員、久保英二と自販機のカップコーヒーを前に長テーブルを挟んで話し込んでいた。
2024年4月14日 06:00
井坂は改めて石井を見た。井坂に届くこの男の評判は、面白くないものばかりだった。勝手な言動と新生朱雀屋に批判的、というのがそのほとんどを占めている。
2024年4月12日 18:00
実は石井は数年前、似たようなことを体験していた。突然、牧下の依頼で西総銀から朱雀屋の経理課長に出向していた磐田馨という男を顧問として受け入れたことがあった。
2024年4月10日 18:00
特別幹部研修会と称する会議が突然召集されたのは武藤芳人がM県事業に出向して半年後のことだった。その日、朱雀屋の研修センターに関連会社の幹部を始め、朱雀屋の役員、部長が集められた。
2024年4月9日 18:00
「石井社長、坂倉は大変なことをしていますよ」 武藤芳人から石井一博に電話が入ったのはその赴任から半月後のことだった。 「何もかもでたらめです...
2024年4月8日 18:00
「なぜですか? そんなバカなことがありますか。私は仮にも担当部長ですよ。いくら特命といっても収支を隠すということなど許されませんよ」