2024年04月26日( 金 )

国会議員所得が4年ぶりに減少~2015年平均は2,269万円

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kokkai 衆参両院は7月4日、国会議員の2015年分の所得を公開した。福岡県関係では、6月21日に死去した鳩山邦夫元総務相(衆・福岡6区)が7,305万円で6位、麻生太郎副総理兼財務相(衆・福岡8区)が4,117万円で27位となっている。安倍晋三首相(衆・山口4区)は3,771万円で36位。1位は自民党の渡辺美樹参院議員(比例)の1億5,172万円だった。

  報告書は昨年1年間を通して在職した国会議員が対象。国会議員資産公開法に基づき、衆院472人、参院242人が提出した。全国の1人当たりの平均額は2,269万円で、前年より158万円減った。衆参別の平均は衆院2,294万円、参院2,220万円。

 消費税増税の理解を得るための歳費2割削減が14年4月で終了し、15年は1年を通じて満額支給されている。それにも関わらず、所得は4年ぶりの減少に転じた。給与以外での所得が減少した議員が見受けられ、渡辺参院議員は前年も1位だったが所得総額では11億2,937万円減と大幅に減少しており、2位だった故鳩山元総務相も2億2,186万円減で6位に後退した。上位30人のなかではほかに、13位の自民党、高木宏寿衆院議員(北海道3区)が1億1,250万円減で、この3人が1億円を超える減少幅となっている。

 全体を通してみると、給与以外では不動産や配当などを含む事業所得を得ている議員が多く、所得を左右している状況が伺える。とくに株などの配当所得について、報告した議員の平均は273万円で前年より112万円減っており、アベノミクス効果の鈍化を指摘する声もある。給与以外の所得は議員活動ではなく個人的に得たものであるが、いわば副収入であり、これについても監視していく必要があるだろう。

【平古場 豪】

 

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