飯野海運 17年３月期第２四半期 減収減益～海運業の一部で採算悪化

　飯野海運（株）の2017年３月期第２四半期連結決算は、前年同期比で減収減益となった。不動産業で安定した収益が得られたが、円高や市況の低迷により、主軸の海運業が苦戦した。同決算は10月31日に公表された。

　同社によると、17年３月期第２四半期（連結）は、売上高418億4,000万円（前年同期比▲15.2％）、営業利益31億3,400万円（同比▲21.5％）、経常利益19億9,200万円（同比▲44.7％）、親会社株主に帰属する四半期純利益15億3,500万円（同比▲51.8％）であった。

　海運業のほかに「飯野ビルディング」をはじめとする賃貸ビル運営などの不動産業も手がける同社。17年３月期第２四半期においては、不動産業では、新たなテナントとの契約があったほか各ビルが順調に稼働し、収益を確保した。

　一方、海運業では、外航海運業でオイルタンカー、ケミカルタンカー、大型ガスキャリアにおいて安定収益を確保。しかし、ばら積み船（ドライバルクキャリア）では、載貨重量５万5,000トン以下のハンディ船が市況低迷で苦戦。また、内航・近海海運業では近海ガス輸送が、同じく市況低迷の影響を受けて採算が悪化した。

【山下　康太】

＜COMPANY INFORMATION＞
飯野海運（株）
代　表：當舍　裕己
本　社：東京都千代田区内幸町2-1-1
設　立：1899年７月
資本金：130億9,177万円
売上高：（16／３連結）948億4,300万円