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2018年08月20日 13:09

打ち上げ花火は日本だけのものなのか?(前)

日韓ビジネスコンサルタント 劉明鎬(在日経歴20年)

 筆者は子どもの頃、お年玉をもらうとおもちゃの花火を買って遊んでいた。おもちゃの花火は火をつけると、一瞬にして火花を発生させたり、爆発音を出したりして、子ども心に楽しかったことをよく覚えている。しかし、おもちゃの花火といえども扱いを誤ると危険で、火事を起こす可能性があり、大人たちにいつも注意されていた。またおもちゃの花火で大人を驚かせて、叱られたこともあった。

 現在のようにテレビゲームなどない時代、おもちゃの花火は屋外で遊べる数少ない遊びの1つとして重宝されていた。しかし、一般的に「花火」といえば、どちらかというと、おもちゃの花火より、老若男女問わず、楽しまれている「打ち上げ花火」を指すことが多い。

 韓国では祝賀行事などがあると、そのお祝いとして、しばしば打ち上げ花火が上げられることがあるが、打ち上げ花火の本当の素晴らしさに気づいたのは、日本の打ち上げ花火を経験してからだ。日本は夏になると、祝賀のためではなく、純粋に打ち上げ花火を楽しむために花火大会が開かれる。私は、ある夏、取引先から招待され、船に乗り、食事をしながら打ち上げ花火を鑑賞したことがある。花火を真下から見上げるにように見た、あの時の打ち上げ花火は、とてもきれいで一生忘れられない。今回は夏の風物詩である打ち上げ花火の世界をご紹介したい。

 花火の起源は火薬の発明と深い関係がある。古代の中国では煙と火は戦場の信号として使われていた。中国人は火薬製造を研究する過程で、火薬が爆発しながら火花、爆発音、煙を発するのを見て、花火をつくるヒントを得たという。中国の火薬はマルコ・ポーロによって西洋に伝えられ、その過程でヨーロッパでも花火が流行るようになった。14世紀、イタリアのフィレンツェで開かれた聖ヨハネ祭で、口から火を吹く人形がつくられたという記録があり、これがヨーロッパの最初の花火ではないかといわれている。ヨーロッパでは、王族や貴族の結婚式など、宮中行事で花火が使われていた。とくに、イギリスのエリザベス1世は花火が大好きで、花火大会を主催していたという。

 韓国では高麗時代に花火の記録が出てくる。その後、李朝時代には花火の技術が、かなり発達して、中国からの使者を楽しませたという記録もある。
日本には、16世紀に種子島に鉄砲とともに火薬が伝わり、江戸時代に入ってから花火が観賞用として楽しまれるようになったとされる。今では夏になると、日本全国至るところで花火大会が開催されている。花火大会の規模はさまざまだが、東京の隅田川花火大会などをはじめ、全国各地で花火大会が開催されている。

 夜空に弾ける花火は、日本の夏の風物詩で、見る人を感動させてくれる。夏の夜空を彩る色とりどりの花火は、早く燃えて、小さい花火をつくったり、ゆっくり燃えながら大きな花火をつくったり、滝のように落ちたりする。

(つづく)

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