2024年03月29日( 金 )

DJI社が新型産業用ドローンを福岡でお披露目~MAVIC 2 ENTERPRISE

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

急成長を遂げる大手ドローンメーカー

満席となったセミナー会場

 ドローン業界大手メーカーのDJI(中国)の日本法人DJI JAPAN(株)(東京都港区、呉韜代表取締役)が11月22日、福岡県大野城市で新型産業用ドローン「MAVIC 2 ENTERPRISE」の紹介を兼ねたドローン導入・活用セミナーを開催した。共催は、福岡県でDJIのドローンの販売やオプション製品の開発・販売を行う正規販売代理店の(株)快適空間FC(福岡市博多区、鵜飼尚弘代表)。セミナーには、有名テレビ番組で活躍するドローンの空撮カメラマン・田本久氏が参加し、同氏を交えたトークセッションも行われた。

 2006年、香港科技大学の研究室から始まった中国発のドローンメーカーDJI(大疆創新科技有限公司)。今やドローンの世界シェアの7割を占めるといわれるトップメーカーに成長した。大ヒットとなった「Phantom」シリーズを見かけたことがある人は多いのではないだろうか。創業時20名だった社員数は、今や1万2,000名(日本法人140名)を数える。北米、ヨーロッパ、アジアに17拠点を展開し、全社員の約4分の1はエンジニア、全平均年齢28歳という将来性にも期待がもてる若い企業だ。

使う人のための「MAVIC 2 ENTERPRISE」

MAVIC 2 ENTERPRISE(スピーカー搭載)

 そのDJIが「使う人のためにあるドローン」として10月30日に「MAVIC 2 ENTERPRISE」を発表した。近年、全世界でドローンの導入事例は増えており、とくにアメリカでは消防や警察などで2015年148件だったものが18年には860件と、実に514.8%の伸びを見せている。この新型ドローンは、とくに産業用途に活用するユーザーのニーズに応えたものだ。

 「MAVIC 2 ENTERPRISE」の実用的な新機能を紹介しよう。
 画像システムでは、危険な場所から離れた位置で撮影を可能とする光学2倍ズームとデジタル3倍ズームの機能や、画像に日時・場所を記録するGPSタイムスタンプ機能を搭載しており、人命救助などでの活用が期待される。また、アクセサリーとして、捜索などで威力を発揮する(1)輝度2,400ルーメンのスポットライトや(2)最大出力音量100デシベルのスピーカー、(3)夜間飛行時においても最大約5km先から目視可能なビーコンを搭載可能。内蔵データストレージが24GBとなったほか、パスワード保護機能も付けられ、セキュリティ上の性能も強化された。セミナー後に行われた、実機の体験飛行では、強力な推進システムによって静音化された「MAVIC 2 ENTERPRISE」に感嘆の声があがった。

 DJIは同日(22日)、静岡県焼津市と「ドローンの運用連携に関する協定」を締結。今後、同市における機体などの貸与、教育プログラムの策定による体制の充実や職員の技能向上が図られていく。同市には、隊員12名(ドローンパイロット)で編成された防災航空隊「BLUE SEAGULLS」(ブルーシーガルズ)があり、ドローンの自治体活用の先進的事例として注目されている。DJIは、ドローン1台から始まった同市の取り組みに当初から関わってきた。「ドローンは飛行してデータを収拾するためのツール」として、ユーザー教育を図っていくDJIでは、参考となる産業用ドローンの活用事例を募集している。

【山下 康太】

<COMPANY INFORMATION>
■DJI JAPAN(株)

代 表:呉 韜
所在地:東京都港区港南1-2-70-11F
設 立:2013年8月
URL:https://www.dji.com/jp

■(株)快適空間FC
代 表:鵜飼 尚弘
所在地:福岡市博多区大字下月隈58-5-101
設 立:2004年12月
資本金:5,000万円
URL:http://kaiteki-fc.co.jp/

関連記事