指摘された人事採用は「公募」へ 議会で町議子息の特別扱い追及~福岡県宇美町
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福岡県宇美町議会の定例会は12月13日に一般質問があり、職員の不透明な人事採用および特定職員への特別扱いが行われたとして、時任裕史町議が町に説明を求めた。同件をめぐって時任議員は9月の定例会でも厳しく町を追及していた。この日、木原忠宇美町長は「透明性を高めるため」として、今後の臨時職員採用に関しては公募することを明らかにした。
9月の定例会で時任議員が指摘していたのは、町が運営する最終処分場の過去の臨時職員募集について。平成28年度の採用において、処分場の位置する「明治町区」在住者の採用を優先するとしながらも、区内で募集情報が周知されなかったことを指摘。時任議員は「地元を優先すると言っておきながら、区内で広く公募しないのは、公平平等ではない」と追及したが、町は質問に答えられなかった。その後、データ・マックスの取材に応じた町は「関係者2名に推薦を依頼したが、地域全体には周知されていない」ことを認めていた。
時任氏はこの日、再び最終処分場の人事採用について質問したが、質疑のなかで木原町長が言及したのが採用方法の変更だった。これまで競争試験を伴わない「選考」により採用していたが、議会初日の12月7日に木原町長は「透明性を高めるため」として、これを「公募」に切り替えることを表明したという。
この臨時職員採用をめぐっては木原町長が当時、議長を務めていた白水英至現町議ほか1名に推薦を依頼。推薦された2名のうち、1名が白水町議の子息だった。子息は採用後に臨時職員として勤務、競争試験を伴わない「選考」を経て現在、町の正規職員として採用されている。
「町議の子息を特別扱いしている」――そう前置きしながら時任議員は、当該臨時職員の資格取得費や受験日の扱いについて質問した。「資格取得費用は自費か」「受験日は有給扱いか」という時任議員の質問に対し、町は「当該職員は公費で関係資格を取得させ、資格試験受験日には公務扱いとして出張命令を出していた」と回答した。
その後、取材に応じた町は「(最終処分場である)衛生センター勤務の職員にはこれまでも、業務に必要な資格を取得するための費用を公費で支出してきた経緯がある」として、時任町議の指摘する「特別扱い」を否定した。
【東城 洋平】
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