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突如出現した大穴、前代未聞の博多駅前陥没事故(前)
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2017年03月09日 09:00

突如出現した大穴、前代未聞の博多駅前陥没事故(前)

 現在、福岡市では市内の各地でさまざまな開発プロジェクトが進行中であり、都市機能面での成長を続けている。だが、そうした都市開発が進む一方で、2016年には前代未聞の大規模な事故が発生。福岡のみならず日本全国、さらには世界からも注目を集める事態となった「博多駅前陥没事故」である。発生から約4カ月が経過し、事故現場一帯は平静を取り戻したかに見えるが、事故原因の究明は今なお続いている――。

前代未聞の陥没事故発生

 2016年11月8日未明、福岡市博多区の博多駅前2丁目交差点付近で、片側2車線の道路が大きく陥没する事故が発生した。
 福岡市営地下鉄七隈線の延伸工事におけるトンネル工事で、現場作業員が掘削作業をしていた午前4時25分頃、トンネル上部が一部崩壊。その後、異常出水が発生して水や土砂がトンネル内に流れ込み、午前5時15分頃には道路が陥没。陥没は最大で幅約27m、長さ約30m、深さ約15mにまで拡大した。この事故の影響で、博多駅周辺では停電や断水が相次ぎ、ガスの供給も止まり、ライフラインは一時ストップ。前代未聞の大規模な陥没事故となったが、不幸中の幸いで発生したのが人通りの少ない時間帯だったため、奇跡的にケガ人はいなかった。

 事故発生当日、筆者が現場付近に到着したのは、午前8時30分過ぎ。すでに現場付近一帯では交通規制が行われていたほか、周辺の広い範囲で停電やガス漏れが発生。現場に近づくにつれて、辺りに立ち込めるガスの臭いが強まっていった。現場で目撃したのは、我が目を疑うような光景。地面にぽっかりと開いた大きな穴には、「紙与パーキング第三」など周辺のビルの基礎部分の鉄骨がむき出しになっており、倒壊する恐れすら感じられ、あたりには緊迫した雰囲気が漂っていた。当時、福岡市は2次災害防止のため避難勧告を発令。一部の住民が避難したほか、事故現場周辺に密集するオフィスビルで働く人々が職場に入れず、立ち往生している様子が見受けられた。またその頃には、穴の内部には破裂した水道管や下水管からの大量の水が流入し、次第に水が溜まりつつあった。

事故発生当時の午後には仮復旧作業が開始
(2016年11月8日夕方)

 福岡市は早急に埋戻し作業を指示し、同日午後2時30分頃には道路仮復旧作業を開始。事故から約1週間後の11月15日に道路仮復旧は完了し、交通規制は解除された。ライフライン等の被害もすべて復旧・解除され、博多駅前は日常を取り戻したかに見えた。この早急な対応と仮復旧までの早さに、国内外から称賛の声が上がったのもまだ記憶に新しい。福岡市の高島宗一郎市長は仮復旧の完了後、「地盤の強度が30倍になった」と胸を張っていた。

 今回の事故が発生したのは、地下鉄七隈線延伸事業の「博多駅(仮称)工区建設工事」での区間。施工は、スーパーゼネコンの1社の大成建設(株)を筆頭会社とする「大成・佐藤・森本・三軌・西光建設工事共同企業体(JV)」が請け負っていた。

 道路の仮復旧やライフラインの復旧により、現場一帯は一見平静を取り戻したかに見えていた。だが、仮復旧完了から約10日が経過した11月26日午前1時45分頃、再び路面沈下が発生。最大70mmの沈下が起こった。事故後、再び沈下が起こる可能性については指摘されていたが、JVの想定範囲が最大80mmだったことなど、市民に対する告知や報道がなされなかったことに、市とJVの姿勢が非難された。

(つづく)
【坂田 憲治】

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