2024年04月20日( 土 )

癒しを求めて 全国から経営者が来院(後)

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ストレスケア日比谷クリニック

1時間の水素吸入で心がリフレッシュ

 慢性疲労には、水素も効果的です。大学病院の研究では、水素ガスの吸引は、ストレスや慢性疲労には極めて効果があることがわかりました。疲れが溜まっていくと、細胞内のミトコンドリアに大量の活性酸素が発生します。これがさらなる疲れの原因になります。

 ビタミンCも抗酸化作用がありますが、細胞膜を通過しにくいので細胞内には入りにくいのです。血中の活性酸素はほかの抗酸化成分でも除去できますが、細胞内の活性酸素については水素であれば除去しやすいのです。

 当院でも酸素吸入器を置いていますが、馴染みの社長さんなどは1週間に1回立ち寄って、1時間ほど水素を吸って、リフレッシュしてから仕事に戻る。車の給油ではありませんが、人間の水素ステーションのようなかたちで利用してもらっています。今年は、大手コンビニの重役クラスが毎週のようにきています。

 それと当院の患者は、有名な芸能人や政治家も少なくありません。別フロアにVIP待遇の診察室がありますので、完全予約制で利用してもらっています。経営者を含めて皆さん忙しい方ばかりですから、「来院されたらすぐに診察できる体制をとる」。これが当院のポリシーでもあります。

法人向けのメンタルサポートを実施

 当院では、法人向けのメンタルサポートもやっています。近年、子どもの発達障害が増えていますが、実は企業においても問題行動を起こす「困った社員」が増えているのです。ですから人事部の担当者や社員研修を担当する部長さんがよく来られます。つい先日もある大手IT企業の幹部が来られたので、話を聞いてみると、精神障害を理由に辞めていく社員は、毎年100人を超えるそうです。驚いたことに「困った社員」は部長クラスの中堅社員も多いと言います。権限がある管理職だけにパワハラが強烈で、周りの社員は相当苦労しているようです。

 ですから担当者にきてもらい、指導法を教えたり本人にきてもらって治療することもあります。筋肉の疲労は乳酸が溜まり起こることが知られていますが、精神的な疲れの原因は、まだよくわかっていません。「困った社員」と会って症状を聞いても「なんとなく疲れた」「気持ちがだるい」といったことを訴える人が多く、原因を突き止めるのが大変です。

 心療内科の立場から見ると、ストレスが溜まると「疲れ」につながり、疲れがひどくなると免疫力が低下して病気にかかりやすくなる。ですから、ストレスが積み重なっていくことが万病のもとといえるのです。「疲れがとれないな」と感じたら気軽に連絡してください。「特別診察を予約したい」と言っていただければ、誠心誠意向き合っていきます。

(了)
【取材・文・構成:吉村 敏】

<COMPANY INFORMATION>
所在地:東京都千代田区有楽町1-6-1ナビール日比」谷6F
TEL:03-3581-0205
FAX:03-3581-5518
URL:http://strescue.com
MAIL:contact@strescue.com

<プロフィール>
酒井 和夫(さかい・かずお)

 精神科医 医学博士、日本精神神経学会精神科専門医、指導医、日本医師会認定産業医。現在、医療法人社団緑和会理事長、ストレスケア日比谷クリニック院長。

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