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2019年12月29日 07:15

マンション設備の第一人者 強みを生かすマネジメント 一樹百穫 

総合設備業
(株)曙設備工業所

本社社屋

企画設計と施工一体とする

代表取締役社長 野田 弘之 氏
代表取締役社長 野田 弘之 氏

 1982年2月に総合設備工事会社として設立された(株)曙設備工業所。現在の代表取締役・野田弘之氏は、3代目となる。同社の事業は、人類に不可欠な水と空気を扱う仕事である。地味ながらも、人々が生活し集う建築物の快適さ、そして安心安全な環境づくりに寄与するのが同社の使命である。設立以来、その使命をはたし続け、今日に至る。

 同社は、マンション建設の設備工事では常時その名が出るほど、代名詞的な存在となっている。マンションだけでなく、公共、教育、商業および医療関係の施設など、幅広いジャンルでの施工実績を有する。とくにマンション建設においては、大手・中堅そして地場ゼネコンからの安定した受注体制がつくり上げられている。

 なぜ同社へ受注がもたらされるのか─。それは同業他社とは一線を画する事業展開を行っているからだ。各ゼネコンに対して積極的な営業活動を行うのではなく、設計事務所を対象に設備設計・施工の企画提案を実施する。設備設計の業務を同社が引き受けることにより、設計事務所の省力化につながり重宝される。こうした信用・信頼が形成される流れをつくった同社は、設計事務所の取引先であるマンションデベロッパーを紹介され、そのデベロッパーのマンションを施工する大手・中堅、そして地場ゼネコンからの受注を構築することができた。

 同社は設計から施工、そしてメンテナンスまでを実践する。まさしく設備工事におけるワンストップのサービスを展開しているのだ。企画・設計の段階から参入することで、より深い関係性を築くことが安定受注の秘訣だ。

全社一体となった事業推進

 同社は、マンション建設の設備工事における代名詞的存在となったのは、ワンストップでの事業展開のほか、2008年9月に起こったリーマン・ショックの影響でマンション不況になっても同社は逃げずに、受注を継続したことだ。不況時にもかかわらず、同社の協力専門会社と職人のために野田代表が先頭に立って受注活動に汗水流した。不良債権を抱え苦戦した時期でも、“仲間”のために心身を張り続けた。その苦しい時期に、自社の利益より“仲間”を最優先させた同社と野田代表の厚い義理人情もあっての今日である。

 「野田代表は、人間味溢れる経営者です。もちろん専門的な設計・企画力と施工監理能力は抜群である一方で、我々協力会社や職人が常に潤うことを考えて受注されます。皆が心から全幅の信頼を寄せております」と述べる同社の専門工事会社。

 常日頃から野田代表は、「設計会社、デベロッパー、そして専門工事会社と職人さん、当社の社員は皆仲間です。仲間を大切にすることこそ、最優先させることです。仲間がイキイキとした仕事ができるように、我々が品質の高い企画提案から施工監理に至るまで実践していくことです」(野田代表)。同社の所帯は、約40名前後で、小規模の部類となる。それでも、各人それぞれの持ち味を発揮し野田代表の志を理解し、全社一丸となった事業推進を行う。

先を見据えた準備

 同社の工事履歴の実績を見ると、その大半が大型の分譲マンションである。150~200戸超クラスの物件から、300〜500戸クラスの案件も手がける。この戸数クラスになると通常では業界大手が手がけるレベルである。それを地場中小規模の同社が受注するのは、いかに高い信頼が寄せられているかの証である。そして期によって変動するものの、70〜75億円の手持ち工事を確保している。設計会社、そしてデベロッパーとの綿密な連携とコミュニケーションにより、いち早くプロジェクトの情報を共有し、次なる準備を整えている。つまり常に先を見据えた準備を絶え間なく実践していることが、同社の強みである。

 人材育成においても同様で、内部体制において、1、2級管工事施工管理技士および給水装置工事主任技術者の資格取得を奨励し、それらの援助を実施している。取得者には別途手当がつくなど社員の待遇面を進化させ、社内のモチベーションを一層向上させて一体感をより強固にしている。そして、新卒者への教育も手厚く行う。「3年間は教育期間として面倒を見ます。通常一人前の技術者になるには5~7年のところ、それを3年間で一人立ちできるように、現場での仕事のなかで教育を行います。4年目からは、『自身で仕事をつくり自らが稼ぐ』という自立した仕事の構築を行います」(野田代表)と次世代の人材育成に対する準備も積極的に取り組む。

迅速に、誠実に

 同社の経営理念は、『我が社は少数精鋭で俊敏かつ誠実に快適環境つくりに邁進しよう』。それに沿った行動規範が、『Jump to it─素早くやる』である。この2つの表現こそが同社の源泉である。どの同業他社が真似できない競合優位性をもちながら、仲間を大切にし、緻密かつ迅速・丁寧・誠実で高い品質の仕事を提供する同社。今後のさらなる進化と発展が期待される。

<COMPANY INFORMATION>
代 表:野田 弘之
所在地:福岡市早良区田村4-15-10 
設 立:1982年2月
資本金:6,000万円
TEL:092-801-7247
URL:http://kk-akebonosetsubi.com

25周年記念出版雑誌 『一樹百穫』 一覧

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