• このエントリーをはてなブックマークに追加
2020年01月10日 07:00

異業種交流会「N会」とともに成長 徹底した心配りで次世代不動産業へ 一樹百穫 

不動産業
(有)弘大(異業種交流会N会)

狭小傾斜地活用に強み

代表取締役 平河 弘摂 氏
代表取締役 平河 弘摂 氏

 福岡市の商業地域をメインに不動産売買を行う(有)弘大は、築年数が古い戸建住宅などを購入し、解体して更地にした土地を販売する不動産会社である。弘大建築社の不動産部門として2006年4月に設立され、不動産の売買、賃貸およびその仲介ならびに管理を行うほか、近年は自社開発による戸建住宅の建売販売などを手がけている。

 傾斜地の土地活用を得意とする同社だが、直近では福岡市地下鉄七隈線「桜坂駅」から徒歩4分の土地に屋上テラス付きの3階建て木造住宅を建設して販売を開始。間取り2LDKの同物件は、20坪程度の狭小地でありながらも駐車場は2台分があり、納戸やデッドスペース収納を配することで実質的な生活空間は120平米を確保。ガラスブロックを使った都会的でモダンな外観が閑静な桜坂の街並みに溶け込んでいる。

 他社では敬遠されがちな傾斜地や狭小地という土地を価値ある不動産に仕立てることで自社の存在価値を示す同社代表の平河弘摂氏は、「幅を広げるといろいろな不動産活用方法があります。これからは単なる売買だけではなく、不動産価値を高める総合的な開発にも取り組んでいきます」と今後の展望を描いている。

狭小傾斜地を活用した屋上テラス付きの3階建て木造住宅
狭小傾斜地を活用した屋上テラス付きの3階建て木造住宅

大手企業からの転職

 東証一部上場企業で営業経験をもつ平河氏は、3年前に実父の平河光広氏が経営する同社に異業種から転職した。前職では法人相手に掃除用品のレンタル事業に従事しており、既存客の対応に追われる合間を縫って新規開拓に駆け回った7年間を「あのころの経験がいまの仕事でも役に立っています」と振り返る。飛び込み営業先で培われた対応力が自信の源にある。宅地建物取引士免許を取得し、実務経験を積んだ平河氏は2019年2月、代表取締役に就任。弘大建築社グループで建築部門を担当する(株)弘栄の実弟・平河弘信氏とともに二人三脚で事業主として歩みを始めた。

 日本一元気な都市といわれる福岡では不動産価格や建築費の高騰が続いており、従来通りの単純な売買だけでのビジネスは難しくなっている。そんな過渡期にあるなかで「私たちだけでは手に負えない案件でも、さまざまなビジネスパートナーの方々と知恵を出し合うと課題をクリアできることがあります」高校時代には甲子園を目指す球児だった平河氏の眼差しからは、未来を見据えるまっすぐな情熱が感じられる。

異業種交流会「N会」

常時100名超の異業種交流会「N会」
常時100名超の異業種交流会「N会」

 そんな、平河氏がいま注力しているのが、平河光広氏が2007年に立ち上げた異業種交流会「N会」である。福岡を拠点に活動する中小企業のために何かできることはないか、この貢献意識を基に立ち上げられた「N会」では、講師を招いての卓話と会員同士の情報交換を目的に毎月1回(1月・8月・12月は除く)の異業種交流会が開かれている。単なる名刺交換に終わらないために「着席式」にこだわり、参加者の業種業態を見極めた座席配置から運営まで平河氏は幹事長としてきめ細やかな対応を心がける。

 「何事も1人では限界がある。そんなときの手助けになれば嬉しい」という平河氏は、常時100名を超える会にも関わらず、毎回1人ひとりに案内を出し、会費を都度の徴収で対応するなど親身な運営を行っている。招かれる講師も福岡県知事や日本銀行福岡支店課長、有力企業の経営者など、普段ではなかなか接点のない各界のトップの話が直接聞けるのも大きな魅力だ。会員同士の和のなかで生まれる人と人、企業と企業の新しいつながり。そんな最適なマッチングを提供する場としてN会は設立からまもなく13周年を迎える。

3代目に繋ぐのが使命

 多くの異業種交流会が生まれては消えていくなか、N会には若い創業者や二代目、三代目といった次世代の会員が増えてきている。若い参加者は積極的にテーブル間を行き来して名刺交換をし、会を通じて何かしようという志や勢いに熱心なものがあるという。「先輩方がつくってきたものを引き継ぐためにも、若手のネットワークを充実させ、会員全員が仲良く、和気あいあいの精神でこれからも会を発展させていきたいです」。平河氏は幹事長として次世代増員による活性化を推進している。

 父親が創業した会社を継ぐ2代目として戻ってきた平河氏は、弘大を3代目に繋ぐのが使命であるという。「過渡期には人の価値観と役割が変わります。事業を続けていくためには従来のあり方を続けながらも、半身で新しいあり方を模索していかなければなりません」という平河氏は現在34歳で3児の父。3代目に繋ぐための時間は始まったばかり。N会で培った人間関係を軸に、次世代の不動産業を求めて邁進している。

<COMPANY INFORMATION>
代 表:平河 弘摂
所在地:福岡市中央区赤坂1-10-7
設 立:2006年4月
資本金:300万円
TEL:092-791-7139

25周年記念出版雑誌 『一樹百穫』 一覧

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

     

トップニュース

2020年06月01日 14:00

ふくや、アイスキャンデーに大腸菌検出で自主回収NEW!

 (株)ふくやは29日、同社が販売する「アルプスアイスキャンデー ミルク味」の一部商品に微量の大腸菌群が検出されたとして、対象商品牡の自主回収を行うと発表した...

2020年06月01日 13:18

福岡の中学校、高校 新型コロナウイルスの影響による修学旅行の見通しNEW!

 今年度の修学旅行実施の見通しについて、福岡市立中学、福岡県立高校、県内の私立高校の担当者に聞いた...

トランプ安倍政治を終焉させられるかNEW!

 米国中西部のミネソタ州ミネアポリスで5月25日、丸腰の黒人男性が白人警官にひざで首を組み敷かれた末に死亡する事件が発生した...

2020年06月01日 11:14

飲食店のコロナ対策!大胆に「新しい生活様式」に沿った「新しい経営戦略」へNEW!

 飲食店においては、緊急事態宣言が全面解除されても多くの店舗で客足が戻らず、厳しい経営を余儀なくされている...

2020年06月01日 09:00

NTTとトヨタ自動車の業務資本提携で動き出す「スマートシティプラットフォーム」NEW!

 3月24日、NTTとトヨタ自動車(株)との業務資本提携の締結が発表された。両社は「スマートシティ構想」の実現のため、プラットフォームを共同で構築・運営する方針だとい...

2020年06月01日 07:00

どうなるこれからの新幹線 計画から50年で開業は半分(後)

 新幹線を所管する国土交通省鉄道局は、「現時点で、整備新幹線のスキームを見直すことは検討していない」という。新幹線整備にともなう地元負担をめぐっては、過去にもいろいろ...

2020年06月01日 07:00

最先端技術による“まるごと未来都市” 内閣府の「スーパーシティ」構想とは(後)

 福岡市においては高島宗一郎市長が19年4月の市長会見で、スーパーシティ構想への意欲を示している。

2020年05月31日 07:00

ストラテジーブレティン(252号)~「コロナパンデミック中間総括」(後)

 コロナ以前から3つの歴史的趨勢が起きていた。1. ビジネス、生活、金融、政治のすべてを覆いつくすIT・ネット・デジタル化、2. 財政と金融の肥大化による大きな政府の...

2020年05月30日 07:00

危機に直面し、自らをイエス・キリストにたとえる孫正義の自信と勝負魂(4)

 このインドネシア事業については、日本ではまったく報道されないが、他にもソフトバンクの進めるアジアビジネスは広範囲におよんでいる。とくに、「アジア電力網構想」は...

2020年05月30日 07:00

どうなるこれからの新幹線 計画から50年で開業は半分(中)

 自由民主党所属の参議院議員で、与党整備新幹線建設推進プロジェクトチームのメンバーでもある西田昌司氏は、新幹線整備の経緯について次のように分析する。

pagetop