小倉駅前では再開発も 商業オフィス住居の複合施設
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2020年02月10日 07:00

小倉駅前では再開発も 商業オフィス住居の複合施設

 小倉駅周辺エリアでは、既存の観光資源や商業施設に加え、市街地の再開発によって賑わいが増している。誘客力を更新し続ける同エリアからは、まちづくりにおいて官民の総合力がいかに重要であるかがうかがい知れる。

19年9月に完了した駅南口東地区の再開発

アイム(旧コレット井筒屋)
アイム(旧コレット井筒屋)
小倉駅南口東地区市街地再開発事業
小倉駅南口東地区市街地再開発事業

 小倉駅は、JR九州(在来線)、JR西日本(新幹線)、そして北九州高速鉄道(北九州モノレール)と、複数の路線が利用可能なターミナル駅だ。JR九州だけでも、1日平均の利用客数は約3万6,000人に上り、JR西日本、北九州高速鉄道を含めると、その数は優に5万人を超える。

 駅周辺エリアには、小倉のシンボルである「小倉城」を始め、多彩な店舗が軒を連ねる「魚町銀天街」や“北九州の台所”である「旦過市場」、大型複合商業施設「リバーウォーク北九州」、サッカーチーム「ギラヴァンツ北九州」の本拠地でもある競技場「ミクニワールドスタジアム北九州」など、観光名所や商業施設が点在。駅を中心とした賑わい創出に寄与している。

 だが、駅周辺のなかでも小倉駅南口東地区は、商店が集積する南口西地区と比べると賑わいに乏しく、土地の高度利用が十分とはいえない状況にあった。

 また、地区を構成する小規模な雑居ビルの老朽化が進んでおり、防災面や都市景観の観点からも課題を抱えていた。そこで北九州市では、駅前にふさわしい都市機能の集積と土地の高度利用を図るため、住宅、業務、商業、駐車場などの機能を備えた再開発ビルと、都市計画道路の拡幅の一体整備による良好で魅力ある都市環境の創出を図る目的で、「小倉駅南口東地区市街地再開発事業」を実施。19年9月に、超高層再開発ビル「ガーデンシティ小倉」が開業した。

 ガーデンシティ小倉は、1~6階が商業・業務施設、7階が設備室・免震層、8~24階が積水ハウスによる分譲マンション「グランドメゾンガーデンシティ小倉(119戸)」という複合施設。ペデストリアンデッキで小倉駅や商業施設「アイム」と結ばれており、それぞれの施設利用者による“ついで利用”も期待でき、小倉駅前の新たなランドマークとして注目を浴びている。

(左)ガーデンシティ小倉/(右上)シティバイク(CITY-BIKE)/(右下)船場広場
(左)ガーデンシティ小倉/(右上)シティバイク(CITY-BIKE)/(右下)船場広場

賑わいと憩いの両立へ、日活ホテル跡地を公園に

 再開発や商業ビルのマイナーチェンジ、さらには商店街の独自の取り組みなど、新陳代謝が活発な小倉駅周辺エリアでは、賑わい創出を図る一方で、北九州市が主導して憩いの場所としての整備も進められている。

 01年に廃業した小倉日活ホテル跡地では、土地所有者の住友不動産(株)と北九州市が、17年8月に同跡地の活用について合意。市が建物解体および広場整備を行い、市民が憩う「船場広場」として再生させた。同広場は、北九州商工会議所が市からの委任を受け、管理・運営を手がけている(運営事務局は(株)北九州家守舎)。

 また、18年からは、世界初の試みとなる電動アシスト自転車「シティバイク(CITY BIKE)」の共同利用サービスも展開。シティバイクは、北九州市内20カ所(小倉エリア18カ所、八幡エリア2カ所)に設置されており、会員登録さえ済ませれば、24時間いつでも貸出と返却が可能となっている(会員以外でも、一時的に利用可能)。公共交通との連携やCO2低減などを視野に入れており、SDGs(持続可能な発展)に取り組む北九州市らしいスマートライフの提案となっている。

 官民の総合力によって、誘客力の更新に余念がない小倉駅周辺エリアだが、駅南口東地区・京町3丁目などには、依然として老朽化の進んだ建築物も多い。同地区で昨年9月に開業したガーデンシティ小倉や、今年秋に専門店ビルとしてリニューアルオープンを控える商業施設「アイム」などを契機に、周辺のさらなる再開発が進んでいくのか、動向が注目される。

【代 源太朗】

【小倉駅南口東地区市街地再開発事業】
事業主体:市街地再開発組合
施行地区:北九州市小倉北区京町3丁目の一部
施行面積:約0.63ha
敷地面積:約4,050m2
延床面積:約4万200m2
階数:地上24階・地下1階
高さ:約95m
主な用途:分譲住宅、事務所、店舗、公益施設、駐車場

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