2024年05月06日( 月 )

【コロナ禍】(株)悪の秘密結社・ヤバイ仮面が切々と訴え~イベントは中止でなく「延期」を!

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■日常が戻るまで収入ゼロで耐える……

 新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、全国のイベントや催し物の中止が相次いでいる。イベント業を営む各社は経営に直接的なダメージを受け始めており、県内の業界関係者は「県内では、夏までの受注をすべてキャンセルされたところもある。他社も受注がほぼストップしている状況で、連鎖倒産の可能性すらある」と危機感を顕わにする。

 福岡市内でヒーローショーなどのイベント事業を手がける(株)悪の秘密結社は2月21日、公式ツイッターで異例ともいえる「訴え」をツイートし、ファンや業界関係者に衝撃を与えた。ツイートは48,896件リツイートされ、68,671件の「いいね」が付いている(3月3日午前11時時点)。

 ツイートは、「天災や時事的な問題でまず最初に中止となるのはイベント」としたうえで、「イベント業を生業とする我々は、じっと堪えるしかありません。平穏の日常が戻るまで収入0(ゼロ)で耐えています」と、現状を吐露。

 「イベント自体の〈中止〉だけはご勘弁ください。〈延期〉であれば、その契約書で銀行に話ができます。その借り入れで、事態の収束まで生き残れます」と訴えている。

 夢を売るイベント業にとっては禁じ手もいえる、業界の裏側をさらけ出すかたちでの「懇願」。コロナ禍が業界に深いダメージを与えていることがうかがえるツイートだ。

■キャンセル料は基本的に発生しない

 悪の秘密結社のスポークスマンで代表取締役の笹井浩生氏に話を聞いた。

 ――かなり切実な訴えでしたね。

 笹井 うちについて言えば、3月は約10本イベントが入っていたのがすべて流れてしまって、以降の予定も不透明な状況です。一番怖いのは、いまのような自粛傾向が本当に2週間程度で終わるのか、まったく見通しがつかないことです。感染者が増えれば期間が伸びるだろうし、もしゴールデンウィークまでこの状況が続けばつぶれるところもたくさん出てくるでしょう。

 ――ヤバイ仮面のツイートはそうした危機感から出たもの、と。

 笹井 主催者側から「イベントを中止します」とされてしまうと、我々は本当に経営が成り立たなくなってしまうんですね。天災といった側面があるのでいまはしかたがないとしても、たとえば「秋口にはやりましょう」というかたちで日付を紐づかせて延期というかたちにしてほしい。

 誤解されている方も多いのですが、今回のような場合だとキャンセル料は基本的に発生しません。当然、契約書も結んでいますが、天災の場合は「別途協議」だったり「中止」ということになっているんですね。「イベント保険に入っているから大丈夫だろ」と揶揄されることもありますが、もしイベント保険があれば、たとえば「ペイペイドームで大イベントショーをやります」とぶちあげてイベント保険に入って、見積もりだけとった段階で「すみません、コロナの関係でやっぱりやめます」とやってしまえば、保険料のうち何割かがおりるので、そちらのほうが儲かりますよ(笑)。そんなに甘くはないんです。

 悪の秘密結社は現在、4月からKBCで放映される『ドゲンジャーズ』の制作に関わっているため、コロナ禍の影響を最小限に食い止められているという。「ワルだけど本当はいいヤツ」と噂のヤバイ仮面の心の叫び、ぜひ、イベント主催者に届いてほしい。

【情報統括本部】

▼関連リンク
ドゲンジャーズ
・KBC「ドゲンジャーズ」4月12日放送スタート!(日曜朝10時00分~)

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