2024年04月19日( 金 )

連載 東亜大学~疑惑の指導者更迭(3)─指導者、そして学生の将来を奪った

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 過去、当NetIB-Newsでは(学)東亜大学学園の東亜大学の学校経営マネジメントに対して、疑義を報じてきた。今回、「東亜大学の女子柔道部の監督が昨年9月に突然更迭された。客観的に当該監督は、何ら落ち度はないにもかかわらず…。監督本人そして関係者は当惑している」とする旨の情報が外部関係者から弊社へもたらされた。

あまりにも突然の更迭

 同学女子柔道部へ入部した選手を育成した高校柔道部の関係者は、以下の話を寄せながら、同学に対して厳しい姿勢をみせた。

 「本当に突然のことでした。私には、東亜大学の監督から直接連絡があり知りました。連絡くださったとき、監督ご自身も狼狽されていました。“明確な理由がわかりません。突然更迭を通告された”とおっしゃっていました。監督・学生(選手)とも不憫で気の毒でなりません。これは東亜大学の不当行為です。絶対に許されない。もっと許されないのは、東亜大学側から一切の連絡がなかったということです。無礼というより非礼です」と憤りを隠さず、同学に対する不信感を激白。

 続けて「監督の指導者としてのキャリアはこれからです。つまり、指導者として成長段階にあったのですよ。指導者としての経験はまだまだですが、最善を尽くしながら選手の指導に真摯に取り組まれていました。ひたむきに、そして学生を第一とした熱心かつわかりやすい指導は、私含め柔道界でとても好評でした。学生の将来を一生懸命考えて、誠実に指導にあたられておりました。監督の人格と品性をわかっていたので、我々も安心して生徒をお任せしたのです」と話した。あまりにも一方的な女子柔道部監督の更迭を実行したことが明白だ。

 「東亜大学事務局へ直接連絡いたしました。その際“必ず後日連絡する”と返答がありましたが、連絡があったのは2週間後、櫛田理事長兼学長からでした。その言い分は、“大学の内情は話せないが、人事での配置転換”のみに終始しておりました。不信感が増大したので、さらに問いただしたところ“6カ月の契約で、その更新が9月30日であった”と…。つまり表面上は、9月30日で監督としての契約は満了であるということですが、事実上の更迭ですよ。契約に関して社会通念上、大学側は少なくとも当事者つまり監督に対して、1カ月前程度に何らかのコミュニケーションをとらねばなりません。監督は今も、学内職員として勤務されているようですが、“閑職”に追いやられているようですね。今年4月に入学予定の学生および保護者の高校へも、当初は監督自ら事情を話されていたのです。そのことに対しても憤りを覚え、櫛田理事長兼学長へ“あなたが高校側に説明しなさい”と忠言し、その後実施したようですが、私の教え子は突然の監督更迭によって、大きなショックを受けて落胆してしまい…。将来、日本代表に到達するレベルの選手でありました。夢と希望を抱きながら、日々文武両道に勤しんでいたのですが。その教え子の人生をも変えてしまったのです。本当に東亜大学を許さないです。そして、監督の今後が心配です」と同学に対して厳しい意見を述べた。なお、同様の話はほかの関係者からも聞かれた。

 このように、明確な理由を明示されることなく監督は更迭され、女子柔道部員それぞれの前途を奪ったのである。

(つづく)
【河原 清明】

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