国交省・民都再生事業に認定 「舞鶴オフィスプロジェクト」8月着工へ
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2020年05月29日 16:18

国交省・民都再生事業に認定 「舞鶴オフィスプロジェクト」8月着工へ

オフィス空間・店舗の整備でにぎわい創出や回遊性向上へ

 国土交通省は今年4月21日付で、「舞鶴オフィスプロジェクト」を民間都市再生整備事業として認定した。

 舞鶴オフィスプロジェクトは、福岡市中央区舞鶴3丁目の大正通り(市道長浜博多駅1・2号線)沿いにある、現在はコインパーキングとして利用されている土地において、大規模なオフィス空間や店舗を備えた複合施設を整備するもの。約4,200m2の敷地に、地上9階建てのビルと、地上4階建てのビルの2棟を建設する計画で、4階建てのビルは駐車場として利用。一方の地上9階建てのビルはオフィスとして利用するほか、低層部には飲食店や診療所などの店舗が入ることで、まちのにぎわい創出に寄与する。また、制振構造の採用や非常用発電機などを整備することで、入居企業のBCP(事業継続計画)策定への寄与も考慮されているほか、大正通り側に2mを超える歩行者通路を拡幅し、歩行者の回遊性向上も図る。

 事業者は(同)舞鶴オフィスプロジェクト(東京都港区)で、設計は大和ハウス工業(株)が担当。今回の国交省への認定申請は、3月16日付で舞鶴オフィスプロジェク社から行われた。今後の事業スケジュールは、基本設計や確認申請などを経たうえで、今年8月に着工予定で、22年3月の竣工および開業を目指す。ただし、「現時点では国交省のリリース以上の公表はできず、今回の新型コロナの状況によっては計画の修正・変更もあり得る」(舞鶴オフィスプロジェクト)としている。

現在はコインパーキングとなっている「舞鶴オフィスプロジェクト」事業地

国交省による認定で民間の都市再生事業を後押し

 国交省が行っている民間都市再生整備事業計画の認定制度は、民間プロジェクトの円滑な事業執行を支援することで、エリアの価値向上に資する都市再生事業を推進する目的で行われているもの。19年6月には同認定制度の運用の明確化が行われ、比較的小規模な都市再生事業でも認定を申請することが可能になった。福岡市内では今回の舞鶴オフィスプロジェクト以外にも、「(仮称)天神ビジネスセンタープロジェクト」(18年11月認定)や「旧大名小学校跡地活用事業」(20年1月認定)が認定を受けている。

 認定を受けると、都市再生特別措置法(05年4月改正)に基づき、(一財)民間都市開発推進機構(MINTO機構)のまち再生出資業務による金融支援を受けることが可能になる。MINTO機構のまち再生出資は、資金ニーズに応じた個別・柔軟な出資(株式の取得、特定目的会社の優先出資証券の取得、匿名組合出資など)が受けられるほか、事業全体のリスクが縮減されることが呼び水となって、民間金融機関の融資などの資金が調達しやすくなるというメリットがある。まち再生出資による金融支援の限度額は、(1)「公共施設等整備費」、(2)「総事業費の50%」、(3)「資本の額の50%」のうち、最も少ない額。

「舞鶴オフィスプロジェクト」イメージ
(画像は認定時のものであり、
デザインは今後変更になる可能性がある)

 舞鶴オフィスプロジェクトが計画されているエリアを含めた福岡市中央区では、老朽化している建築物が多く存在し、耐震性に課題があるなど建替え需要が顕在化。福岡市の区ごとの建物の建築年代区分のデータでは、新耐震基準が施行された1981年以前の建物の割合が、市内のなかで中央区が最も高くなっている。こうした非耐震の建物の耐震化を促進する意味でも、福岡市による建替え促進プロジェクト「天神ビッグバン」が進行。さらなる機能強化と魅力向上を目指して、再開発が進められているエリアとなっている。

 今回の事業地のすぐ西側の隣接地には福岡市消防本部があり、さらにその西側には旧・福岡法務局跡地と、旧・浜の町病院跡地(13年10月に移転)に17年1月に移転・新設された新・福岡法務局がある。また、南西に約350mの地点には18年8月に移転した福岡地裁および高裁の旧庁舎跡地があるほか、北に約150mの地点には16年3月に閉館した福岡市立少年科学文化会館跡地があるなど、事業地の周辺では近年、官庁・公共施設の移転による跡地が増加。その一方で、最寄りの福岡市地下鉄・赤坂駅周辺エリアから舞鶴・長浜エリアにかけては、新たなマンションなどの建設が活発化している。今回、民間都市再生整備事業に認定された舞鶴オフィスプロジェクトも今後、エリアのさらなる新陳代謝の促進と魅力創出に寄与していくだろう。

【坂田 憲治】

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