2024年12月10日( 火 )

ロイヤルボックス・藤堂和子氏の息子が横領容疑で逮捕

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高級車を無断で借金の担保に

藤堂信太郎容疑者(Facebookより)

 福岡県警は25日、横領容疑で中古車販売会社役員の男性を逮捕した。容疑者の名前は藤堂信太郎、46歳。事件概要が明らかになるにつれ、噂好きの中洲関係者がざわつき始めている―――。

 事件は2016年12月、長崎県諫早市の男性医師から売却依頼を受けていた車を、藤堂容疑者が医師に無断で自身の借金の担保として別の客に引き渡したという業務上横領容疑。車は時価4,320万円相当の高級車で、昨年5月に医師が刑事告発していた。藤堂容疑者は容疑を否認しているという。

あの「藤堂氏」の一人息子

倒産した(株)レクリスの看板
(2009年撮影)

 「藤堂」という名前を聞いてピンと来る中洲関係者は多いだろう。藤堂容疑者の母親は中洲で最も有名な高級クラブ「ロイヤルボックス」のオーナー、藤堂和子氏なのだ。藤堂容疑者は和子氏の1人息子にあたる。

 藤堂容疑者が車に絡んだ話題で口の端に上ったのは、今回が初めてではない。藤堂容疑者は2009年6月に、自身が代表を務めていた高級自動車販売の「(株)レクリス」を倒産させていた。1997年10月に設立された同社は富裕層を対象に高級外車の輸入販売を手がけ、08年5月期には96億5,000万円を売上げるまでに業績を伸ばしていた。当時は、「販売先の開拓には、母親の和子氏の名前の力が大きかった」という声もあったという。

 しかし、リーマン・ショック以降の景気減退を受けて高級車販売事業が低迷。債務超過は一時44億円にまで膨らみ、09年5月29日に事業を停止した。この倒産劇をめぐっては、佐賀銀行が車検証の確認を怠ったことでリース会社の所有する高級車を担保に12億2,800万円を融資する失態を犯し、さらに車の仕入れに使ったとされる数十億円の資金の行方がわからないなど、数々の不審な点が明らかになっていた。

【特別取材班】

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