2024年04月24日( 水 )

筑紫野市・旧上下水道庁舎を交流拠点へ 筑紫ガスによる地域貢献へのチャレンジ(後)

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筑紫ガス(株)
代表取締役社長 前田  健吾 氏
代表取締役専務 前田 健之輔 氏

企業として成長を続けるために

 ――現在、御社は何名体制で事業を進められているのでしょうか。

 前田専務 現在75名体制で、地域の皆さまの生活を支援させていただいております。ありがたいことに、当社の新卒採用には毎年20名程度の応募があり、組織の新陳代謝も進んでおります。もちろん課題もあり、当社では3カ月間の新入社員研修や定期的な勉強会を実施していますが、より内容を充実させていかなければならないと考えています。また、社員の将来におけるキャリア設定の支援についても、会社として教育体系を確立させて行く予定です。当社は電力に関しては現状取次店ではありますが、今後、中期経営計画に基づき、自社で提供も担えるように事業基盤を整え、総合エネルギー企業として地域ナンバーワンを目指します。

 ――すでに計画中の新規事業などはございますか。

 前田専務 新しい挑戦としては、やはり旧上下水道庁舎用地の活用事業をやり遂げることが、当面の目標となります。アトリエサンカクスケール、紬、そして当社の3社共同で取り組む事業ですので、横の連携が重要です。とくに保育施設の運営に関しては教わる立場になりますので、保育士の確保や教育方法など、いただいたアドバイスを余すことなく、当社の取り組みに広く活用していきたいと思います。まずは地域の皆さまの生活をより良くできるよう、ガス事業という既存事業に新たな価値を加えていくことが大切だと考えています。

 ――最後に、御社が考える筑紫野市の魅力についてお聞かせください。

 前田専務 交通近接地であることもあり、福岡市のベッドタウンとして成長を続けています。二日市温泉や天拝山など、観光資源も豊富です。また、イメージは薄いかもしれませんが、実は農業も盛んで、生姜や醤油など名産も少なくありません。ただ、こうした魅力的な観光資源を、対外的にうまく情報発信できていないのが課題なのかな、とも感じますので、情報発信の部分で当社が何かお役に立てれば幸いです。当社は地域の皆さまに育てていただいた企業ですので、これからも、地域に恩返しをしていくことで、地域とともに発展していきたいと考えております。

地元への貢献に感謝

筑紫野市長 藤田  陽三  氏

 「旧上下水道庁舎用地活用事業」につきましては、市の施策に合致する土地利用を公募型プロポーザルで求めたところ、筑紫ガス(株)より、市の課題である待機児童の解消に関連する、保育施設の設置をはじめとした複合施設という、非常に良いご提案をいただけたと考えております。

 筑紫野市に本社を置く筑紫ガスは、供給エリアである筑紫野市、太宰府市、小郡市、朝倉郡筑前町、佐賀県基山町の3市2町へ環境に配慮した天然ガスの供給などを通して、長年にわたり地域に貢献していただいている会社です。新型コロナウイルスの感染拡大に際しましても、対策支援として寄付金をいただき、大変ありがたく感じております。

 このほかにも、筑紫野市におきましては、災害発生時における二次避難所である小中学校の機能強化のため、また夏場の熱中症対策やPM2.5などの大気汚染対策のため、市内全小中学校304教室に空調設備を一斉に設置しているところですが、この稼働にもガスエネルギーの供給をいただいております。

 2014年12月には、筑紫野太宰府消防本部に対し、救急自動車なども寄贈していただきました。さらにガス検針の際、一人暮らしの高齢者の方の見守りも行っていただいております。これらの長年の地域に根差した活動には、大変感謝しており、今回の旧上下水道庁舎用地活用事業にも期待しているところです。

(了)

【内山 義之】

<COMPANY INFORMATION>
筑紫ガス(株)

所在地:福岡県筑紫野市紫2-12-10
設 立:1964年8月
資本金:7,500万円
TEL:092-923-3111
URL:https://www.chikushi-gas.co.jp

(前)

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