2024年04月19日( 金 )

【福岡県知事選2021(7)】下剋上 真っただ中にある自民党福岡県連

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国会議員と県会議員の罵倒しあい

 福岡県のある衆議院選挙区で耳にした1コマを紹介する。

 「私の選挙区の自民党県議団はまったく非協力的である。支部長の私がトップで、その下に小支部があるが、平然とサボタージュをしており、組織の体を成していない。それならば私は各自治体の首長とのパイプを太くして、彼らの要望に応えていく。首長を頼って、各自治体住民らとのパイプを太くする努力をしてきた」という内幕を、現職の代議士から聞いて驚いた。まさしく下剋上の現代版。

 同支部の小支部長である現職の福岡県会議員がこう憤る。「代議士らは県連事務所に寄りつきもしなければイベントへの協力もしない。ふざけた人々だ。選挙の時だけ利用しあって、ひとかけらの恩義も持ち合わせていない」と不平をたらたらと述べる。彼らには「票集めは私たちがやっている。私たちのおかげで国会に通っているのであろうが―」という強い自負がある。

 この2人の発言に関心を持ち、自民党福岡県支部(連)の役員名簿を眺めた。

福岡県議会議員が役員を独り占め

 現在の自民党福岡県支部連合会会長は原口剣生県議会議員で、前会長も県議の蔵内勇夫氏。最近の県連会長の椅子には、県議が座るケースが多い。まずは役員名簿を参照していただきたい。会長・副会長3名、幹事長という組織のバックボーンを福岡県会議員現職が占めている。12名の国会議員(鳩山二郎代議士を除く)は後ろに追いやられており、特別顧問、常任顧問にようやく名前が挙がっている。幹事長代行の次に彼ら国会議員らを特別顧問、常任顧問として登場させれば良いのにと感じるが、ここからは冷酷な魂胆が読み取れる。「国会議員らは格下」であると洗脳しようと画策しているのであろう。

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