2024年05月06日( 月 )

福重産業、環境意識向上が工事評価に直結

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福重産業 土木工事を手がける(株)福重産業は2月10日、福岡市から「工事成績優良業者」として表彰を受けた。昨年、同社が城南区で手がけた下水道管工事が評価された。

 80点以上の成績評定が必要な優良業者表彰には、出来栄えや品質に加え、「創意工夫」「地域貢献」による加点が求められる。同社は、現場近隣の公園の除草といった「地域貢献」などが評価された。同社の在郷社長は、「昨年から取り組んでいる環境への意識づけが成果になり始めているのでは」と自己分析する。

 同社は昨年3月に収益の一部を関連団体に寄付する「SDGs私募債」を発行、7月には品質マネジメントシステムに関する国際規格「ISO9001」の認証を取得した。当初、環境マネジメントシステム規格との同時取得も検討したが、「お題目で取得するのでなく、社内への落とし込みが重要」(在郷氏)と考え直したという。PDCAサイクルが回り始めたところで、環境マネジメントシステムの認証取得へ向けた取り組みを開始。運転中のアイドリング停止など細かい点に取り組み、12月に「ISO14001」を取得した。

 今後いっそうの環境意識を浸透させるためには相応の時間や費用が求められるが、「目先の利益よりも環境問題が重要な時代」(同)ととらえ、ぶれずに取り組む構えを見せる。昨年、同社は経営理念を明文化し、社員やその家族、そして100年先の世代まで豊かな人生を築くことを1項目目に掲げた。環境への取り組みについては、今後さらに強化していく方針だ。

【鹿島 譲二】

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