2022年01月23日( 日 )
by データ・マックス

都議選・衆院選攻略法

 NetIB-Newsでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事を抜粋して紹介する。今回は、「共産党を含む野党共闘体制を確立すれば、日本政治刷新を必ず実現できる。市民が都議選・衆院選で主導するしかない」と訴えた6月27日付の記事を紹介する。

「国民の命と健康」よりも「自分の政治的利益」を優先する菅義偉氏は大半の国民の意思を踏みにじって五輪開催強行に突き進む。
無観客開催という最低限の配慮さえしない。
「攻撃は最大の防御」を信条としているのか不明だが、菅義偉氏の強気の賭けは成功したことがない。

昨年7月22日にGoToトラベル始動を強行した。
これが年後半のコロナ感染拡大の主因になった。

コロナ収束を実現すれば旅行需要など自律的に回復する。
拙速な人流拡大推進がコロナ感染を再拡大させて、結局は緊急事態宣言に回帰する。

1回目と2回目の緊急事態宣言で、それぞれ5~7兆円の経済損失が生まれたと推計されている。
3回目の緊急事態宣言でも同水準の経済損失が発生したと考えられる。

GoToによる感染拡大で危機的状況が生じた昨年11月。
11月21日からの3連休前にGoToを停止すべきだった。
しかし、菅義偉氏はGoToトラベルを実質的に12月28日まで全面的に推進した。
その結果として感染第3波が爆発的拡大を示した。
1月に入って菅内閣は緊急事態宣言発出に追い込まれた。

その緊急事態宣言を3月21日に解除した。
人流は再拡大に転じ、新規陽性者数も再拡大し始めていた。


菅義偉氏は
「再び緊急事態宣言を出すことがないように対策をしっかりやるのが私の責務」
と述べた。

ところが、1カ月後の4月25日、菅内閣は再び緊急事態宣言発出に追い込まれた。
政策失敗は明らかで、内閣総辞職が求められる局面だった。

菅義偉氏は何とかの1つ覚えのように常に強気で突き進む。
しかし、成功したことがない。
自分の政治的利益のために五輪開催に突き進むなら、それと整合的な行動を示すべきだ。

五輪開催まで徹底した行動抑制を呼びかける。
「安全安心の大会開催」を実現するために必要不可欠の条件だ。
しかし、その努力をしない。
やりたい放題の上、五輪開催に突き進む。
単なる身勝手男でしかない。

五輪を最優先するならほかの面で自己抑制を図る。
その節制ができない。

二兎を追う者は一兎をも得ず。
自己抑制できないから、結局はすべてを失うことになるのではないか。

コロナ対策の基本は「検査と隔離」だが、当初から一貫して怠ってきた。
変異株対応の基本は「厳格な水際対策」だが、これも怠ってきた。
世界に冠たる「水際ザル体制」。

ウガンダのたった9人の選手団で2名の陽性者を確認した。
入国段階で1名の感染が明らかになったにもかかわらず、そのまま入国を認めて国内での陽性者確認に追い込まれた。

東京五輪は歴史的な黒歴史になる可能性が高い。
五輪終になる。
これまで失敗を繰り返してきた菅義偉氏が五輪の本番だけ例外的に成功すると考えにくい。

その大失政を舞台に次期衆院総選挙が実施される。
その前哨戦になるのが7月4日投開票の東京都議選。
東京都の主権者にとって何よりも重要なことは自公を勝利させないこと。
自公には絶対に投票すべきでない。

勝利の方程式は明確だ。
立民と共産の核にする共闘体制の構築。
共産党を含む反自公政策連合構築が勝敗のカギを握る。
日本の私物化政治に終止符を打つため、全員が投票に行き、全員が自公には投票しないという行動を実行する必要がある。

自公政治に終止符を打たせるべきだと考える主権者。
その方法を考えるべきだ。

現在の選挙制度では当選者が1人の選挙区のウエイトが高い。
この1人区をどう勝利するか。
これが選挙の勝敗を決める。

自公が共闘するのだから、反自公が共闘しないで勝てるわけがない。
共産党アレルギーの人がいるが、現実的に考えるべきだ。

共産党が単独で政権を樹立するなら、さまざまなリスクがあるだろう。
しかし、いま、共産党が単独で政権を樹立する可能性はゼロだ。
新しい政権の一角に共産党が加わるだけだ。
閣内にしろ、閣外にしろ、共産党を含む共闘で新しい政権を樹立しても、共産党が単独で政権を樹立する場合に懸念される事態は生じない。

かつて、自民党は公明党を徹底攻撃していた。
「四月会」という名称の反創価学会組織がつくられた。
中心で活動したのは自民党国会議員。
「四月会」は「死・学会」の漢字を差し替えたものと見られる。
すさまじい創価学会・公明党批判が展開された。

その公明党がいまや自民党の下駄の雪。
あるいは自民党が公明党の下駄の雪になっている。

自民党は公明党の支援なくして政権を維持できない。
選挙で反自公勢力が多数議席を獲得するためには、共産党を含む野党共闘を構築するしかない。

選挙は「数の論理」で運営されるから、勝利の方程式を解くには「数の論理」を用いることが必須だ。
「数の論理」を踏まえたときに、「共産党を含まない野党共闘」が無力であることは明白。

このなかで、声高に共産党との共闘を攻撃する勢力が存在することがわかる。
国民民主党と連合の御用組合勢力=六産別だ。
共産党との共闘を破壊しようと懸命だ。

あまりにも懸命すぎるので目についてしまう。
やり方が下手だ。
連合の神津里季生氏の言動は滑稽ですらある。

その背後で誰が指令を出しているのかが重要だ。
指令を出しているのは米国の支配者と見られる。
米国の支配者が日本をも支配している。
米国による日本支配構造を維持するには、日本の政権が対米隷属政権でなければならない。

米国の支配者のことを最近はディープ・ステイトと呼ぶ。

ディープ・ステイトにとっての悪夢は2009年の鳩山内閣の再現。
ディープ・ステイトによる日本支配の構造が根底から破壊される危機に直面した。

二度とこの過ちを振り返さない。
これがディープ・ステイトの基本判断。
そのために取られている戦術が野党分断作戦である。

反自公を「共産党と共闘する勢力」と「共産党とは共闘しない勢力」に分断できれば、その時点で自公による政権維持が確定する。
この目的のために動いているのが国民民主党と連合6産別だ。

枝野幸男氏はディープ・ステイトの支援がなければ本格政権を樹立することが困難であると認識して、反自公勢力分断作戦に抗っていないように見える。
ディープ・ステイトに服従すれば、いずれ、第二自公政権樹立を許され、自分が首相の地位に立てる可能性があると判断しているのだろう。

この状況では日本政治刷新の展望は拓かれない。
最終的な決定権をもつのは主権者である市民。
市民が新しい政治実現を主導する必要がある。

そのための具体的方法は、共産党を含む野党共闘体制を確立すること。
自公には絶対に投票しない。
共産党を含む反自公陣営の候補者を一本化する。
その野党統一候補に投票を集中させる。

これを実行すれば日本政治刷新を必ず実現できる。
市民が主導するしかない。


▼関連リンク
植草一秀の『知られざる真実』

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