2021年12月02日( 木 )
by データ・マックス

22年度、ついに延伸開業 地下鉄・七隈線が博多駅へ(8)

【橋本】駅前区画整理でさらに住みよいまちへ

橋本駅
橋本駅

 橋本駅は七隈線の起点であり、西端となっており、駅のすぐ南東の地上部には、七隈線の車両基地(橋本車両基地)が置かれている。

 駅前には国道202号バイパス(福岡外環状道路)が通っており、以前は車で通る際、通過点となることが多かった橋本駅周辺であるが、11年4月に開業した大型商業施設「木の葉モール橋本」によって、橋本駅の利用価値は大きく上がることとなった。

 現在、国道202号バイパスを挟んで、駅の北東側は木の葉モールをはじめとする中小規模の商業施設が、西側は田園と住宅街が広がっており、繁栄度がまったく違う印象だ。これは、橋本駅南西側に位置する地域が市街化調整区域に指定されていたためなのだが、現在、戸切2丁目~橋本2丁目の一部で、区画整理が行われている。事業施行期間は25年3月31日まで。

木の葉モール橋本
木の葉モール橋本

駅周辺の橋本、野方、戸切などでは住宅地が形成。
参考地価:「橋本2丁目1208番50:11万4,000円/m2」「野方5丁目898番86:6万2,300円/m2」「野方1丁目71番2:10万8,000円/m2

区画整理事業が行われる橋本駅周辺
区画整理事業が行われる橋本駅周辺

 「橋本駅周辺の区画整理によって、さらに住みよいまちになると思います。七隈線延伸により博多駅にも足を運びやすくなりますが、橋本周辺は商業、住宅、公園などの周辺施設も充実していますので、ほかの地域に行かなくても橋本のみで完結するようなまちになっていくのではないでしょうか」(西部ホーム)。

 今まで橋本駅周辺に戸建をもちたくても、市街化調整区域であることによる規制のために建てられなかった世帯が、規制の緩和により橋本駅周辺に流入してくることによって、さらに賑やかな街となってくるだろう。商業店舗など、周辺を豊かにする施設がこれから整えられてくると、さらなる人口や世帯数の増加と、エリアの活性化が期待できる。

  

 05年2月の七隈線開業以降、その沿線エリアは年々人気が高まってきている。七隈線のヘビーユーザーである筆者の所感では、やはり七隈線から空港線へ乗り換えるための「地下街の10分」がネックであった。七隈線延伸事業では、その不便さが大いに解消されるため、開通の日を待ち望んでいる沿線住民は少なくないだろう。今回、沿線の不動産業者を中心に、延伸に関する期待や不安の声を聴くことができたが、その他の業種でも思うところがありそうだ。たとえば、地下街で店舗を構える事業者にとっては、これまでの「乗り換えをするついで」の利用客をごっそりと失うことにもなりかねない。そうした事業者にとっては、22年度の天神南~博多間の延伸開業にともない、自らの業態を変容させる必要もありそうだ。

 とはいえ、交通インフラのさらなる充実は、都市全体としてプラスに働くであろうことには違いない。今回の七隈線延伸開業が、福岡市にさらなる活気をもたらす起爆剤となることを期待したい。

(了)

【坂田 憲治/立野 夏海】

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