2024年04月19日( 金 )

オール福岡で認知症にもやさしいまちづくり「福岡オレンジパートナーズ」始動

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国内初の認知症人材バンク“オレンジ人材バンク”

国内初の認知症人材バンク オレンジ人材バンク   福岡オレンジパートナーズの取り組みとして、国内初となる、認知症の人だけが参加できる「オレンジ人材バンク」も同日に設立された。これは、福岡オレンジパートナーズの参加企業と円滑な連携を図るための登録制度であり、福岡市が双方の間に入りコーディネートという役割を担うというもの。現在、認知症当事者やその家族、認知症カフェやデイサービスなどから200~300件の登録があり、福岡市が企業側の要望にマッチングする人材を登録者のなかから紹介していくシステムとなっている(図参照)。

 人材バンクといっても、就労だけに特化したものでなく、商品開発におけるモニターや、実証データの協力、認知症当事者の話を聞きたいというリクエストがあれば講師として派遣するなど、認知症の人が活躍できるあらゆる場面に対応していく。そうしてマッチングした認知症の人と企業が双方向で関わりをもつことで、共に暮らせる共生社会の構築へとつなげていきたい考えだ。

 「認知症700万人時代と言われている今、認知症は誰もが関わる可能性のある身近な病気であり、社会と経済とが直面する課題です。この先、企業が関わる顧客や従業員にもそういった方が増えていく、そのなかで企業としてはどうあるべきなのか考えていく必要があります。福岡オレンジパートナーズとオレンジ人材バンクのコーディネーターとして、私たちが協力できることを最大限に後方支援し、全国に先駆けた認知症フレンドリーなまちづくりの取り組みを産学官民のオール福岡で推進していきます」(笠井課長)。

認知症フレンドリー園芸グッズ

認知症の人でも園芸作業が楽しめる「モノがなくならないガーデニングトートバッグ」と「結ばなくていいエプロン」。園芸に携わる(株)ニチリウ永瀬が、長年培ってきたノウハウと、NEXTミーティングに参加して得たアイデアやネットワークを生かし、商品化が実現した。

「認知症の悩みを少しでも緩和できるよう細かなアイデアが施された園芸グッズ」

一目で何がどこにしまってあるのか判別できるから、ガーデニングトートバッグを使えば「モノがなくならない」
一目で何がどこにしまってあるのか判別できるから、
ガーデニングトートバッグを使えば「モノがなくならない」
背中でうまく指先が動かせないストレスを解消した「結ばなくていいエプロン」
背中でうまく指先が動かせないストレスを解消した
「結ばなくていいエプロン」

9月上旬より(株)ニチリウ永瀬のネット通販サイトで販売開始予定。
お問い合わせ先: 090-4773-4262(担当:秋山)
メールアドレス:m.akiyama@nichiryunagase.com

(了)

【松本 悠子】

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