【唐津街道中膝栗毛/前編】開発の波に呑まれ、往時の面影はわずか 唐津~博多の旧宿場町
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【番外】唐人町 (福岡市中央区)
時代に波に呑まれる、街道沿いの商店街
宿場町ではないが、唐津街道を行き交う人たちを相手に商売を行う町屋が集まったのが、唐人町商店街の起源だという。唐人町という地名の由来については、唐人が住んでいた場所とか、唐船の寄港地であったとか、遣唐使が身支度を整えるまちであったとか、諸説あるものの、実際のところは定かではない。江戸期には、福岡藩の藩校として西学問所「甘棠館」が開校したとされるが、その後焼失して再建はされなかったという。なお、唐人町商店街と同じように早良区の西新商店街も、唐津街道沿いで形成発展した商店街とされている。
現在の唐人町商店街には、福岡藩・黒田家の御用達だったという和菓子処のほか、いくつかの古くからの店舗が散見される。商店街の東側の黒門川通りを挟んだ向かいには、以前は「黒門飴」という明治期から続く飴屋があったが、すでに閉店。店舗は取り壊された後、現在は1階部分にコンビニが入るマンションへと建て替わっている。周辺での新たなマンション開発は、アクロス大濠特定目的会社による「アクロス大濠公園プレミアフォート」(31戸、22年11月竣工予定)や積水ハウス(株)による「グランドメゾン大濠公園THE TOWER」(99戸、23年6月竣工予定)など。
【坂田 憲治】
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