2021年12月03日( 金 )
by データ・マックス

選挙の前に明らかにしておくべきこと

 NetIB-Newsでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事から一部を抜粋して紹介する。今回は共産党を含む野党共闘体制の構築を訴えた10月19日付の記事を紹介する。

衆院選が公示された。

10月31日の投票日まで2週間弱の選挙戦が展開される。

自公政治の打破が求められるが、そのためには基本政策を共有する野党勢力が連帯して対応することが必要不可欠。

共産党を含む野党共闘体制の構築こそ政権刷新のカギを握る。

ところが、残念なことに野党第一党の立憲民主党代表の枝野幸男氏が野党共闘に否定的な発言を示している。

共闘する対象は国民民主党と連合であって、共産党、社民党、れいわとは共闘しないと述べている。

総選挙直前のタイミングでこのような発言をすることは極めて残念なこと。

立憲民主党は党勢を拡大するために共産党の支援を必要としているのではないか。

選挙直前のタイミングで「共闘するのは国民民主党と連合で、共産党、社民党、れいわとは共闘しない」と発言して野党共闘に弾みがつくとは考えられない。

日本政治刷新に向けて少し長い目で問題を捉える必要がある。

野党共闘を確立して政権を奪取するには立憲民主党の大改造が必要不可欠。

立憲民主党の党首交代も必要不可欠。

この点も視野に入れて総選挙に臨む必要がある。

総選挙を前に野党批判するのはどうかとの意見もある。

しかし、「どうか」の言葉で表現すべきは野党第一党の党首の姿勢であることを見落とすべきでない。

総選挙を前に、野党共闘の対象は国民民主党と連合であって、共産党、社民党、れいわは共闘の対象ではないと発言する野党第一党の党首の姿勢を「どうか」と考えるべき。

この姿勢では、残念ながら政権奪取は困難だ。

「オールジャパン平和と共生」=政策連合の活動を始めた2015年6月以降、一貫して政策を基軸にした連帯構築の必要性を主張してきた。

共産党とも基本政策を共有し得る。

平和主義の堅持

原発稼働ゼロ

共生の経済政策

の基本を共有して強固な野党共闘を構築すべきである。

この基本方針に背を向けているのが立憲民主党。

立憲民主党がこの姿勢を押し通すなら日本政治刷新の道を切り拓くことは極めて困難。

長い目で見て政治刷新を実現するには立憲民主党の大刷新、あるいは、立憲民主党に代わる「たしかな野党」の構築が必要だ。

立憲民主党の枝野体制を温存することは政治刷新を遠ざけることにつながる可能性が高い。

この点まで洞察して衆院総選挙に臨むことが必要だ。

野党候補を一本化した選挙区については野党統一候補を支援する。

しかし、野党候補を一本化しなかった選挙区については正しい考え方で対応する必要がある。

重要なことは野党共闘に背を向けた立憲民主党に対して厳しい姿勢で臨むこと。

共産党と候補者が重複する選挙区が多いが、共産党候補を支援するのが正しい対応になるだろう。

実質的な任期満了選挙であり、対応する時間は無尽蔵にあった。

しかし、野党第一党の立憲民主党は野党候補一本化に向けてリーダーシップを発揮してこなかった。

逆に共産党との共闘を攻撃する連合六産別の意向にばかり配慮し続けてきた。

立憲民主党は連合六産別の支配下に置かれている印象。

これまでに指摘してきていることだが、野党陣営の分断を指向し続けているのは米国の日本支配勢力だ。

日本の革新勢力が一枚岩で団結しないよう、分断するために1960年に民主社会党が創設された。

その民社党の支援母体とされたのが同盟。

「連合六産別」は「同盟」の系譜に連なる大企業御用組合の連合体だ。

民社党の系譜にそのまま連なるのが現在の国民民主党。

立憲民主党が連合および国民民主党と共闘するのであって共産党、社民党、れいわとは共闘しないと明示する以上、立憲民主党に政治刷新を求める主権者の投票が集中するとは考えられない。

この現実を冷静に見つめることが重要だ。

立憲民主党の姿勢を厳しく問うのには理由がある。

日本を支配する米国の支配勢力の目論見を洞察するからだ。

米国の日本支配勢力は日本で政権交代が生じても構わないと考えている。

むしろ、政権交代が生じる状況が望ましいとも考えているだろう。

彼らが狙っているのは米国の共和・民主二大政党体制に類似した状況を日本に生み出すこと。

共和党と民主党との間に大差がない。

米国を支配する巨大資本の利益を損なうことがない。

米国の大統領に就任するためは、共和党、民主党の指名候補に選出されることが基本的に必須の条件。

共和党、民主党の枠を超える政権が樹立される可能性が最小に抑制されている。

米国が目指しているのはこれに類似した政治の体制だ。

自公に代わる第二自公が出現して、自公と第二自公との間で政権交代が生じることが理想。

どちらに転んでも米国の利益が脅かされることがない。

※続きは10月19日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「選挙の前に明らかにしておくべきこと」で。


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