2022年01月25日( 火 )
by データ・マックス

職人が培ったものづくりの技術 BtoCで生かしたい

(株)カシマ製作所 代表取締役 鹿島 克介 氏

BtoBからBtoCへ 新たなチャレンジが始まる

(株)カシマ製作所 代表取締役 鹿島 克介 氏
(株)カシマ製作所 代表取締役 鹿島 克介 氏

 飯塚市に本拠を置く(株)カシマ製作所は、プレキャストコンクリート型枠づくりを手がける「ものづくり」企業だ。同社が手がけた型枠は、アイランドシティや福岡都心の高層マンションをはじめ、全国のさまざまな建築現場で活躍した実績をもつ。同社工場には設計図に合わせて精密に鋼板を切り抜くレーザーカッターが据え付けられ、ひときわ目を引く。

 今、このレーザーカッターから誕生するのは建築資材だけではない。S字フック、組立式店舗、キャンプ用コンロ……。同社の鹿島克介代表は、これまでに培った技術を新しいかたちで世に問う取り組みを始めている。

 「私たちの仕事はBtoB(「企業から企業へ」のビジネス)が中心です。これまで一般のお客さまの目に触れることのなかったプロの金属加工技術を、BtoC(「企業から消費者へ」のビジネス)という別のステージで試したい。社員のやりがいにもつながります」(鹿島代表)。

 21年10月に直方市で行われた「MONOGATARI LIVE 2021」では、出演アーティストに完全オリジナルデザインのS字フックをプレゼント。アーティストがSNSで紹介したことで、わざわざ購入しに訪れたファンもいたとか。

 

「持続可能」であるために 培った技術を生かす

組立式店舗「キャラバンボックス」   そんな同社が現在もっとも力を入れているのが、組立式店舗「キャラバンボックス」だ。一坪サイズの組み立て式で、DIY(=do-it-yourself)の心得がある大人2人で一時間かければ組みあがる手軽さと、ユニット単位で自由に組み合わせできる拡張性の高さが特徴。すでに販売促進イベント「タイガーキャラバン」で実際に使用され、高い評価を得ている。

 「コロナ禍で閉店を余儀なくされた飲食店さんが、再開しようというときに最もネックになるのが賃料。キッチンカーもそれなりに高価です。キャラバンボックスで、そこをサポートできればと考えました。タイガーキャラバンの『タイガー』は、技術をもった職人のことをイメージしています。寡黙なタイガーたちが、自分が培ってきた技術をBtoCの舞台で表現する。そんな場をつくっていきたい」(鹿島代表)。

 21年12月にはJR新飯塚駅前で開催されるクリスマスマーケットを開催し、22年からは販売・リースを本格的に進めていく予定だ。

 「SDGsで『持続可能であること』が改めて注目されていますが、私たちが扱っている『鉄』は、もともとリサイクルを重ねて使い続けるもの。そのうえで、どんなかたちで地域や世の中に貢献できるか、取り組みを続けていきます」と意気込みを語る鹿島代表。カシマ製作所が今後どんな新たな「かたち」を見せてくれるか、大いに期待したい。


<COMPANY INFORMATION>
代 表:鹿島 克介
所在地:福岡県飯塚市筑穂元吉937-6
設 立:2010年1月
資本金:300万円
TEL:0948-72-0798
URL:https://www.kashima-ss.com


<プロフィール>
鹿島 克介
(かしま かつすけ)
1974年、福岡県須恵町に生まれる。89年、高校を中退しプレキャストコンクリート型枠をつくる職人である父に弟子入り。94年、父から破門を宣告され、以後さまざまな職場を渡り歩いた末、再び型枠づくりの企業に就職。2010年、(株)カシマ製作所を設立。2017年北九州市立大学大学院専門職課程終了。経営学修士(MBA)取得。

関連記事