2022年05月19日( 木 )
by データ・マックス

観光プランに新たな選択肢を、糸島半島西浦プロジェクト始動

福岡市と連携し西海岸を活性化

 西浦プロジェクトは、福岡市が進める「Fukuoka East&West Coastプロジェクト」(以下、EWC計画)とも連動している。

 EWC計画は、充実した都市機能と海や山といった豊かな自然環境を併せもつ、コンパクトシティとしての市の優位性を生かした施策。対象地は志賀島(East)、北崎(West)の2エリアで、市は海辺のまちの誘客力向上に寄与する取り組みを実施することで、地域の交流人口の増加を後押しする。

 北崎エリアでは無電柱化に取り組むとともに、周囲の自然景観を生かした石畳み調の歩道や、フットライトを整備。2020年度から始まった歩道の美装化は21年4月に完了し、壁面に描かれた天使の羽など、フォトジェニックな場所として人気だった同エリアへの新たな誘導線の確保につながっている。

 西浦プロジェクトは、市から地域の観光業振興のために必要な「地域産業振興施設」として認められている。計画地が北崎エリアということもあり、たとえば周辺のレストランやカフェといった飲食店、シャワークライミングなどの多彩なアクティビティを提供する事業者との連携、地域資源を生かした旬の青果の収穫体験や、漁業の現場体験など、宿泊サービスにとどまらない、EWC計画とのシナジー効果の発揮が期待される。

福岡市が進めるEWC計画では、市内外の観光客が海辺をより楽しめるような取り組みを促進している。
福岡市が進めるEWC計画では、市内外の観光客が海辺を
より楽しめるような取り組みを促進している。

地域の新たなランドマークに

 西浦プロジェクトの計画地では、当初レストランやカフェといった飲食店のオープンを視野に、5年ほど前から立地ライズが独自に開発計画を進めていた。同社の山本実代表は、福岡市、地元自治会、周辺事業者と協議を重ね、糸島半島に人々が集い、憩う、新たな交流拠点を創出しようとしていたのだ。

 そうしたなかで、インバウンドをはじめ、家族やグループ旅行などの需要に対応した「FAV HOTEL」ブランドの開発で知られる霞ヶ関キャピタルと出会い、より地域の産業振興に寄与するものであるとの考えから、ホテル2棟を開発する運びとなった。

 立地ライズは、「このエリアの自然環境や地元自治会・周辺事業者のことを理解し、ともに活性化に協力いただけるパートナーとして霞ヶ関キャピタルというすばらしい企業とめぐり合うことができ、大変ありがたく思います。今後、このホテルがランドマークとなって地域活性化に貢献し、存続し続ける施設であるように努めます」とコメント。今後、西浦プロジェクトは、22年4月建築着工、23年3月竣工、同年5月オープンといったスケジュールで動いていく。

 霞ヶ関キャピタルと立地ライズとの共同プロジェクトとして、ついに本格始動した西浦プロジェクト。同プロジェクトを契機として、糸島半島における観光プランの幅が広がり、課題である直帰率の高さが改善されることを期待したい。

【代 源太朗】

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