2024年05月05日( 日 )

学生の社会進出に必要なことを伝える~WantからWillへ背中を後押し

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仕事塾 塾長 高村 一光 氏

新卒にも即戦力を求められる時代のビジネススクール開校

仕事塾 塾長 高村 一光 氏
仕事塾 塾長 高村 一光 氏

    学生のためのビジネススクール「仕事塾」の塾長を務める高村一光氏。同氏はパーソルキャリア(株)が運営する転職支援サイト「doda」の営業として数々の実績を残してきた。年間新人賞(顧客親密部門)獲得、九州支社初のエリアMVP獲得、九州支社売上ギネス記録更新など、採用支援者として申し分ない実績を残したにもかかわらず、2021年9月に同社を退職。翌10月から、それまで副業として行っていた「大学生のためのビジネススクール 仕事塾」の運営に本格的に乗り出した。現在、約200人が入塾している。

 仕事塾は人材紹介会社ではなく、あくまでも学生の社会進出の後方支援に徹する。高村氏は前職で採用支援事業にかかわりながら、各現場での「即戦力」のニーズを強く感じていた。

 とくに最近では、ジョブ型雇用や職種別採用、複業人材の登用など、業務内容や働き方の指定・限定がなされるようになってきている。つまり、中途採用のみならず新卒採用でも、現場は即戦力になる人材をますます求めているのだ。しかし、日本ではいまだに学歴採用が根強い。このような状況をふまえ、高村氏は、就職を考える大学生に少しでも社会で活躍することができるような環境、インプットとアウトプットができる場所を提供するべく、仕事塾を開設したのである。

 

Want(欲しい)ではなくWill(意志)で道をつくる

 仕事塾では、高村氏が西南学院大学商学部経営学科の学生時代、就職活動の時に感じた「ズレ」に基づいた講習を行っている。同期や周りの反応を見ながら、地方銀行などへの就職活動を行っていた同氏。それは自らの意思による職業選択ではなく、いわゆる“流された”ものだった。

 情報化社会において、各職種の表面を知るにはネットをつなげれば十分だ。だが、雇用条件や福利厚生など企業が提示する情報をただただ受動的に受け止める、ましてや、内定をもらうためだけに調べるといった姿勢で就職活動に臨むなら、それは自らが主体的に取り組んだことにはならず、早晩「現場ミスマッチ」となってさまざまな問題を引き起こす。そうした事態を防ぐため、仕事塾は、内定の延長としてではなくあくまで教育を目的として、企業側にインターンシップやアルバイトの機会をお願いしている。

 こんにちの学生は、不安定ともいえる社会情勢のうちにあって、大学と企業との板挟みになりながら「社会に出て大丈夫なのだろうか、自分にできるのだろうか」と大きな不安を抱えている。仕事塾は、学生たちがそこから一歩踏み出し、「自信を身につけてもらう場所」としての意義がある。

 多くの就職支援サイトと異なり、学生に対して有料で事業を展開していることも特徴の1つだ。高村氏は有料だからこそ、目的意識をもち、さまざまな機会を良いものにしようとする姿勢につながると考えている。とりあえず内定が欲しいという(Want)な就活ではなく、確固たる意志(Will)をもった選択を後押しする。それが仕事塾の使命なのだ。


<INFORMATION>
代 表:高村 一光
URL:https://www.shigotojyuku.com
    (仕事塾 |学生のためのビジネススクール)


<プロフィール>
高村 一光
(たかむら いっこう)
1994年生まれ。福岡中央高校・西南学院大学を卒業。2017年から21年9月まで人材大手企業のパーソルキャリア(株)にて、法人の採用支援コンサルタントとして勤務。退職後、前職で培った経験を基に開設したビジネススクール「仕事塾」を本格始動。法人向けの新卒採用支援などを通じ、雇用の安定化や労働生産性の向上に向けて尽力している。

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