2022年05月26日( 木 )
by データ・マックス

政治への入口になってみせる それが「れいわ」の使命(1)

山本 太郎(れいわ新撰組代表)

 ゼロ議席もあり得るとの悲観的事前予測を超える3議席(実質的には4議席)を獲得した、山本太郎代表率いる「れいわ新選組」が再び、永田町に“旋風”を巻き起こす兆しが出てきた。総選挙で最後の1議席(近畿比例ブロック)に滑り込んだ“維新キラー”こと大石晃子衆院議員が、維新副代表の吉村洋文・大阪府知事に文通費(文書通信交通滞在費)問題で特大ブーメランを浴びせ、日曜討論でも「大阪は人口あたりのコロナ死者数は国内最大」と維新への批判を炸裂させるなど、議席4倍増で勢いづく維新の出鼻を挫(くじ)く斬り込み隊長役をはたしたのだ。

「第2次れいわ旋風」の予感

山本 太郎 代表
山本 太郎 代表

    立憲民主党がまさかの議席減で枝野幸男代表が辞任に追い込まれた一方で、岸田自民党以上に改憲に前のめりな日本維新の会(維新)を、山本代表は「火事場泥棒」(11月10日の新宿街宣での発言)と一刀両断する。衆院選以降、存在感の薄くなった立民に対し、第二自民党(安倍派)のような維新とれいわ新選組のバトルが激化、発信力抜群の山本代表が野党陣営の牽引車役を買って出る展開になっている。

 再び上昇気運に乗り始め、「2022年夏の参院選で議席を2ケタにしたい」と意気込む山本代表。21年総選挙の総括、5議席で臨んだ臨時国会での成果、そして今夏の参院選に向けた取り組みなどについて聞いた。

参院選で議席2ケタが目標

 ──公募を始めた参院選への対応。候補者数と獲得議席目標は。

 山本太郎氏(以下、山本) 「参院選で議席2ケタ」という目標を掲げていますが、夏の参院選だけで10議席獲得するのは結構厳しい。次期参院選で5議席以上を目指し、現有5議席(衆院3議席と参院2議席)と合わせてと2ケタ台に乗せるということです。この目標を達成するために、複数人区(2議席~6議席)に候補者を立てていこうと考えています。複数人区の最大が6議席の東京、次が神奈川の4議席で、今回は途中で辞めた方がいるのでプラス1の5議席。大阪も4議席ですが、こうした議席数が大きいところにはどんどん立てていきたい。

 当初は「4人区以上には必ず立てる」と言っていましたが、大阪に立てるとなれば当然、維新に浸食されている兵庫にも擁立しないといけない。「3人区の兵庫も立てよう」と気持ちになっていくうちに、「2人区以上は立てる」というのが一番シンプルかなと思うようになりました。そうは言いながら、1人区でも「ここには良い候補者がいる」という“カード”があるならば、立ててもいいと考えています。

「維新キラー」の大石衆院議員(左)と、参院選でれいわから出馬するとみられる八幡愛氏
「維新キラー」の大石衆院議員(左)と、
参院選でれいわから出馬するとみられる八幡愛氏

 ──過去2回の参院選(13年と16年)では、野党共闘(選挙協力)ですべての1人区で野党統一候補を擁立しました。今回も1人区では調整するのか。

 山本 基本的にはそうなるでしょう。衆院選の小選挙区と同じ構図であるわけですから、野党候補を1人に絞った方が現実的です。「1人区すべてで野党が全勝する」というくらいの勢いがないとダメだと思いますが、一方で2人区以上については必ずしも候補者を一本化する必要はないだろうと考えています。良い候補者がいる場合には1人区でも当然、れいわも積極的に手をあげていく。

 ──参院選に向けた寄付金の目標額は。衆院選のときは「~億円集まったら~人立てる」と数値目標を明確にしていた。

 山本 私たちが寄付をお願いするのは、本当にしんどい時以外では選挙の前です。もちろん年間を通して寄付をしていただけるのですが、日常的に「お願いします」と言い続けているわけではありません。しかも、供託金だけなら参院選のコストは抑えられる。2人区に全部立てたとしても、(供託金は)1億円に届かない。メディアのなかには「れいわは生活が苦しい人からお金を集めている」というイメージをもっている方も多いのですが、実は富裕層からも大きく助けていただいています。問題は、選挙直前までの間にどれくらいの間隔で全国を回って運動していくのか。年明けから大胆に活動をしていけば支出は増えるので、そのときは「助けてください」と寄付を募ることがあるかもしれません。

 ──大阪集会では、「大阪選挙区には共産党の参院議員だった辰巳孝太郎さんがいて悩ましい」という声を聞きました。

 山本 2013年、私が参院東京選挙区から出馬する際にも「5議席しかないのに、おまえが出たら誰々が落ちる」と言われましたが、すぐに反論しました。「椅子が5つもあるのにどこと争っているのですか。そっちも勝って私も勝たないと話にならないでしょう」と。大阪選挙区(定数4)でも「維新が2つ取って自民か公明が1つずつ取って、野党が後を追う」という話では、自公に一生勝てるはずがない。辰巳さんもものすごく有益な人材だと思うので勝ってもらいたいし、私たちも大阪で1つ取りたい。自公維で4議席ではなく、野党で2議席取るという思いですね(※参院大阪選挙区のれいわ新選組公認予定候補は八幡愛氏)。

(つづく)

【まとめ/ジャーナリスト 横田 一】


<プロフィール>
山本 太郎
(やまもと・たろう)
1974年11月24日生まれ。兵庫県宝塚市出身。91年1月、私立箕面自由学園高校1年生時に『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』の「ダンス甲子園」に出場して芸能界入り、同年俳優デビュー。数々のヒットドラマや映画に出演。2001年度日本映画批評家大賞助演男優賞、03年度ブルーリボン賞助演男優賞を受賞。11年3月11日に発生した東日本大震災の後、4月より反原発活動を開始。13年7月、参議院議員選挙に東京選挙区より出馬し66万6,684票を得て当選。14年12月、政党「生活の党と山本太郎となかまたち」に合流し15年1月に共同代表。16年10月、政党名を「自由党」に改称、共同代表。18年11月、文教科学委員会、東日本大震災復興特別委員会、資源エネルギーに関する調査会に所属。19年4月、自由党と国民民主党の合流には加わらず「れいわ新選組」を旗あげ。19年7月、参議院議員選挙に比例区より出馬、99万2,267票を得るも落選。れいわ新選組の得票率が2%を超えたことから政党要件を満たした党代表となる。20年6月、都知事選挙にれいわ新選組公認で出馬、65万7,277票を得るも落選。21年10月、衆院選東京ブロックにれいわ新選組公認で出馬して当選。趣味はサーフィン。

(2)

関連キーワード

関連記事