スペワ跡にアウトレット誕生へ 北九州開発動向2022(後)
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小倉・黒崎・東田3地区で30年先の将来像を策定
北九州市では現在、概ね30年先の2050年を見据えて、「小倉」「黒崎」「東田」の3地区における将来像を示す長期の「まちづくりビジョン」の策定に着手。3地区の選定については、北九州市のまちづくりの核であり、近年は新たな民間開発など都市イメージの向上に資する変化が生じてきていることが、その理由としている。
21年12月に公表された「2050まちづくりビジョン(素案)」では、これからのまちづくりについての考え方として、「まちづくり」という視点で串を通し、多様な取り組みをコンパクトなエリアで集中的に展開するとともに、限りある財源を公共と民間が連携して重点的に投資し、双方の特性や強みを生かし、効果的に最大のインパクトを生む必要があると説明。それぞれの地区特性のキーワードとして、小倉は「ワーキング・多種交流」、黒崎は「暮らし・個性」、東田は「広域集客・先端技術」と提示しており、各地区の強みを生かしたSDGs未来都市・ゼロカーボンシティの実現を目指している。同ビジョンに対する市民意見募集(パブリックコメント)は21年12月24日~22年1月24日まで実施しており、今後はこうした意見も反映させながら、より具体的な将来像が固まっていくだろう。
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今回取り上げたほかにも、22年3月12日に折尾駅周辺の高架化が完了し、今後の再開発に期待が寄せられる「折尾地区総合整備事業」や、小文字通りを挟んだ旦過市場の北側で進む「魚町三丁目2番地区第一種市街地再開発事業」など、北九州市内ではさまざまな再開発プロジェクトが進行している。減少傾向にあるとはいえ、今なお92万7,685人(22年3月1日現在)もの人口を抱え、その人口規模を支えるだけの産業や企業も数多く擁し、福岡県および九州で第2位の都市力を発揮している北九州市。期待されていたスーパーシティの特区指定は残念な結果に終わってしまったが、目前に迫るジ アウトレット北九州の開業やコクラ・クロサキ リビテーションの本格始動、“ホリエモン球団”の通称で知られる九州アジアリーグのプロ野球チーム「福岡北九州フェニックス」のリーグ戦参戦など、前向きなニュースも多く聞かれる。今後、北九州市はどのようなまちへと変貌を遂げていくのか、その動向を引き続き注視していきたい。
(了)
【坂田 憲治】
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