22年地価公示は「ららぽーと効果」顕著に(前)
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商業地
上昇率7位(県内4位)
「清川2-4-19」(ウインステージ天神南)
公示価格は53万円/m2で、前年の46万円/m2から15.2%上昇(前年は15.0%上昇)した。21年の地価調査で全国3位(商業地)となった「中央区高砂2-6-23」(ストゥーディオ南天神)から徒歩4分の位置にあり、こちらも天神エリアの拡張と七隈線延伸による影響と見られる。周辺はオフィスやマンション、飲食店などが集積するが、日赤通り西側と比べると落ち着いた印象がある。12階建・66戸の単身向け賃貸マンション「ウインステージ天神南」は、百年橋通りと住吉通りをつなぐ道路沿いにあり、形状などが中庸である「中庸性」が重視される標準値としては、珍しく角地にある。
上昇率8位(県内5位)
「天神4-2-34」(応研(株))
公示価格は183万円/m2で、前年の159万円/m2から15.1%上昇(前年は10.4%上昇)した。21年の地価調査で全国10位(商業地)となった「中央区天神4-3-8外」(ミーナ天神・ノース天神)の近隣に立地しており、会計システム開発の応研(株)が所有・入居している。こちらも日銀通りと弁天橋通りが交差する角地。なお、応研は21年10月に旧・都久志会館を取得。現在、解体工事が進められており、解体後は応研が自社ビルを開発すると見られている。
北側には須崎公園があり、道路を挟んで隣接するコインパーキング跡地では(株)タカラレーベンが分譲タワーマンション開発を進めている。完成は24年2月を予定。また、ミーナ天神・ノース天神は8月に一旦閉鎖し、23年4月のリニューアルオープンに向けて内外装の改装が行われる。福岡スタンダード石油(株)が18年に取得し、将来的な建替えも視野に入れながら運用を続けてきたが、建設費高騰などの影響からリニューアルを選択した。上昇率9位(県内6位)
「名島3-2-16」(ホンダカーズ福岡東店)
公示価格は27万円/m2で、前年の23.5万円/m2から14.9%上昇(前年は8.8%上昇)した。国道3号線の沿線にあり、JR千早駅からも近く、価格上昇は再開発で住宅地として人気が高まっている「千早エリア」の高騰によるものと見られ、天神・博多の拡張、七隈線延伸とは一線を画す上昇でのランクインとなった。
上昇率10位(県内7位)
「博多駅東3-3-16」(川清ビル)
公示価格は116万円/m2で、前年の101万円/m2から14.9%上昇(前年は10.4%上昇)した。地上7階建で低層には歯科医院などのテナントが入り、上層階は賃貸マンションとなっている。博多駅から徒歩10分圏内と近く、博多エリアの拡張が上昇の主要因と見られる。近隣には中比恵公園があり、合同庁舎やオフィスビル、飲食店舗が並ぶ。
【永上 隼人】
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