2024年04月20日( 土 )

【福岡・ベイエリア】きっかけ次第では“化ける”か(後)

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福津市・津屋崎~福間
地域特性の観光資源化進む

福津市・津屋崎~福間    福津市には世界文化遺産がある。17年7月に「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」の構成資産として登録された「新原・奴山古墳群」がそれだ。同古墳群のある勝浦や津屋崎地区は玄界灘に面していることもあり、古代の福津市は東アジアとの交流拠点として栄えていたと考えられている。

 こうした歴史的背景を生かした観光拠点づくりと、海辺のまちならではの風景を生かした“映え”に代表される視覚的訴求力の発揮が、福津市の観光地としての認知度向上に寄与している。

 とくに、「かがみの海」として打ち出されている福間海岸、宮地浜、津屋崎海岸の約3kmにわたる遠浅の海岸景観にスポットを当てた情報発信は、高い誘客力を見せている。ロケーションの良さには民間事業者も注目しており、KOGAグループ運営の九州シーサイドグランピング「グランドーム福岡ふくつ」や、ぶどうの樹グループ運営の「グランピング福岡ぶどうの樹~海風と波の音」など、すでに複数のグランピング施設が同海岸沿いで営業中だ。このほかにも、西福間で観光宿泊棟、津屋崎で戸建分譲の計画がそれぞれ進んでおり、民間事業者の誘致においても相応の影響力を見せている。

グランドーム福岡ふくつ

海辺の町
海辺の町

    これら民間事業者によるグランピング施設の整備が、宮地嶽神社や津屋崎千軒、そしてかがみの海の海岸をめぐって帰るといった日帰り旅行に、宿泊プランの拡充をもたらす。そして、宿泊にともなう滞在時間の増加は、福津市に経済的な恩恵を与える。地域特性の観光資源化は、遊休地の開発などを通じて、今後さらに加速していくものと考えられる。

 市が固定資産税の減免など民間への支援策を充実させることで、官民の連携強化を図っていければ、ベイエリア福津として確固たるブランドを築けるのではないだろうか。

【坂田 憲治/代 源太朗】

(中)

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