2024年04月21日( 日 )

新入社員向け職業訓練講習を開催~福岡経営者労働福祉協会

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「安全第一」の実技講習

 4月11日には博多区吉塚5丁目の実技会場(玉山鋼材(株))で、認定職業訓練・躯体基礎科の「小型移動式クレーン運転技能講習」を実施。同講習には、とび・型枠コースおよび解体コースの受講生が参加した。

小型移動式クレーン運転技能講習
小型移動式クレーン運転技能講習

    福岡経営者労働福祉協会の本部長で講習責任者も務める後藤隆之氏は、「何よりも安全が第一です。作業スピードが早かろうが遅かろうが、上手か上手でないかなどは二の次。安全に作業ができない人には、機械に触る資格はありません」と話す。安全を第一だと考えているからこそ、講習ではときに厳しい言葉で指導を行うこともあるという。

 この日の実技講習では、時折指導を入れながら後藤氏が見守るなかで、受講生が慎重にクレーンの操作を行い、それを他の受講生が真剣な眼差しで見つめていた。この日参加した受講生らからは、「初めてなので、操作が結構難しい」「クレーン操作は思っていたよりも楽しい」「見るのとやるのとでは大違い。見ていると簡単そうだが、実際に動かすと簡単ではなかった」「午前と午後で操作講習を2回受けたが、2回目は1回目より上手に早くできた。ちゃんと上達しているのが実感できて、嬉しい」などの感想が聞かれた。

 認定職業訓練・躯体基礎科では、この日行われた小型移動式クレーン運転技能講習のほかにも、玉掛け技能講習やフォークリフト運転技能講習、クレーン運転の業務特別教育など、計8つの資格の取得が可能となっている。

 10年以上におよぶ講習責任者経験をもつ後藤氏は、「ここで講習を受けた受講生から、『おかげでたくさんの資格を取ることができ、良い会社に就職することができました』と報告を受けたことを非常に嬉しく思いました。今回の受講者の方々も、これから受講を考えておられる方も、ここでの経験を実務で生かしながら、将来の建設業を担っていただきたいですね。それぞれの現場での皆さまのこれからの活躍を、大いに期待しています」と話す。

 建専連九州の会員企業10社に計15名の新入社員が入社し、技術の習得に向けて講習を受けている――。これは、若手入職者の減少やベテラン職人の引退などにともない、職人不足が深刻化しつつある専門工事業界にとっては明るいニュースの1つ。基礎をしっかりと学んでもらい、将来を担う若手職人として根気良く育てたいところだろう。

表

(了)

【内山 義之】

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