2022年07月06日( 水 )
by データ・マックス

九州地銀の2022年3月期決算を検証する(3)

【表】は九州地銀(18行)の22年3月期の貸出金残高順位表である。
~この表から見えるもの~
<1位~10位>
◆22年3月期の貸出金残高1位は福岡銀行で、前期比3,591億円増の11兆6,413億円(前期比3.2%増)。総預金残高(預金+譲渡性預金)は前期比7,492億円増の13兆3,483億円(前期比5.9%増)。預貸率は87.2%。
・2位は西日本シティ銀行で、同827億円減の8兆2,360億円(同1.0%減)。総預金残高は同3,291億円増の9兆5,918億円(同3.6%増)。預貸率は85.9%。
・3位は肥後銀行で、同1,504億円増の3兆9,853億円(同3.9%増)。総預金残高は同2,317億円増の5兆3,583億円(同4.5%増)。預貸率は74.4%。
・4位は鹿児島銀行で、同795億円増の3兆8,939億円(同2.1%増)。総預金残高は同2,738億円増の4兆8,194億円(同6.0%増)。預貸率は80.8%。
・5位は十八親和銀行で、同7,609億円減の3兆3,698億円(同18.4%減)。合併にともない貸出金を他行に譲渡したことが要因。総預金残高は同2,157億円増の5兆6,111億円(同4.0%増)。預貸率は60.1%と低い。
・6位は宮崎銀行で、同1,055億円増の2兆2,577億円(同4.9%増)。総預金残高は同1,789億円増の2兆9,928億円(同6.4%増)。預貸率は75.4%。
・7位は佐賀銀行で、同1,299億円増の2兆1,460億円(同6.4%増)。総預金残高は同878億円増の2兆7,963億円(同3.2%増)。預貸率は76.7%。
・8位は大分銀行で、同652億円増の1兆9,720億円(同3.4%増)。総預金残高は同1,630億円増の3兆4,578億円(同4.9%増)。預貸率は57.0%と一番低い。
・9位は熊本銀行で、同432億円減の1兆8,383億円(同2.3%減)。総預金残高は同236億円増の1兆6,028億円(前期比+1.5%増)。預貸率は114.7%で、オーバーローンが継続している。
・10位は北九州銀行で、同315億円増の1兆2,887億円(同2.5%増)。総預金残高は同1,039億円増の1兆2,936億円(同8.7%増)。預貸率は99.6%(前期105.7%)となり、オーバーローンを解消している。

<11位~17位>
◆11位は南日本銀行で、同27億円減の5,876億円(同0.5%減)。総預金は同59億円増の7,819億円(同0.8%増)。預貸率は75.2%。
・12位は筑邦銀行で、同31億円増の5,385億円(同0.6%増)。総預金は同186億円増の7,977億円(同2.4%増)。預貸率は67.5%で大分銀行、十八親和銀行に次いで3番目に低い。
・13位は宮崎太陽銀行で、同127億円増の5,318億円(同2.4%増)。総預金は同242億円増の7,257億円(同3.4%増)。預貸率は73.3%。
・14位は福岡中央銀行で、同47億円増の4,331億円(同1.1%増)。総預金は同113億円減の4,939億円(同2.2%減)。預貸率は87.7%。
・15位は豊和銀行で、同31億円増の4,177億円(同0.7%増)。総預金は同95億円増のの5,758億円(同1.7増)。預貸率は72.5%。
・16位は長崎銀行で、同129億円増の2,759億円(同4.9%増)。総預金は同100億円増の2,628億円(同4.0%増)。預貸率は105.0%でオーバーローンが継続している。
・17位は佐賀共栄銀行で、同6億円減の1,955億円(同0.3%減)。総預金は同47億円減の2,416億円(1.9%減)。預貸率は80.9%。
・18位はみんなの銀行で、貸出金(ローン)は14億円。総預金は58億円。

<金融グループ>
◆1位はふくおかFGで、同4,422億円減の16兆7,036億円(前期比2.6%減)。傘下の十八銀行と親和銀行の合併にともない貸出金を他行に譲渡したことによる。総預金は同1兆2,716億円増の20兆4,829億円(同6.6%増)と20兆円台に突入。預貸率は81.5%。
・2位は西日本FHで、同731億円減の8兆4,708億円(同0.9%減)。総預金は同5,391億増の9兆8,345億円(同5.8%増)。預貸率は86.1%。
・3位は北九州銀行を傘下に置く山口FGで、同2,498億円増の8兆1,439億円(同3.2%増)。総預金は同7,273億円増10兆3,345億円(同7.6%増)。預貸率は78.8%。
・4位は九州FGで、同2,192億円増の7兆7,995億円(同2.9%増)。総預金は6,535億円増の10兆1,628億円(同6.9%増)。預貸率は76.7%。
◆金融グループの貸出金合計は同463億円減の41兆1,178億円。うちふくおかFGのシェアは40.6%。総預金も50兆8,147億円に対して20兆4,829億円で40.3%。いずれも高いシェアを占めている。

<まとめ>
 1位の福岡銀行から10位の北九州銀行までの貸出金は1兆円を超えているが、11位の南日本銀行は5,000億円台と大きな差があるのがわかる。金融機関は日銀のゼロ金利政策の影響を受けて厳しい経営状況にある。筑邦銀行はSBIと資本提携したが、金融グループ以外の銀行が生き残るためには、経営統合の道を選択せざるを得ない状況にあるのは間違いないようだ。

【表】九州地銀の貸出金残高推移表
【表】九州地銀の貸出金残高推移表

(つづく)

【(株)データ・マックス顧問 浜崎裕治】

(2)
(4)

関連記事