2024年04月25日( 木 )

スーパーゼネコン決算、「工事採算の低下」顕著に(前)

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清水建設(株)

利益がさらに半減

 22年3月期は売上高1兆4,829億円(前期比1.8%増)、経常利益504億円(同52.2%減)、当期利益477億円(同38.1%減)を計上。大型開発物件を売却したことにより、開発事業等総利益が増加したものの、工事採算性の悪化から減益となり、20年3月期比では173.7%の大幅減益となった。

 大型建築工事で、VE提案による原価低減などから工事利益の改善を見込んでいたが、VE提案が当初の想定通りに採用されなかったこと、資材価格高騰の影響などから工程が逼迫したこと、鋼材などの物価上昇による原価増大などから、採算性の低下が顕著となっている。コロナ禍の影響で海外事業が大幅減益となったことも影響した。今期の経常利益は700億円と前期比増となる見通しだが、前々期比ではマイナス予想となっている。

 中期経営計画<2019-2023>で掲げた非建設事業の強化方針に基づき、完全子会社の資産運用会社「清水建設不動産投資顧問」を設立。今秋には、オフィスや物流施設でポートフォリオを構成する私募リートの運用開始が予定されており、保有物件の売却による収益確保が期待されている。

清水建設 決算

【永上 隼人】

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