2024年04月16日( 火 )

新型コロナ公金強奪事件

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 NetIB-Newsでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事から一部を抜粋して紹介する。今回は「意味のない『抗原検査』のために膨大な公費が投下されている」と訴えた6月3日付の記事を紹介する。

財務省はさる4月13日、財政制度等審議会分科会で、新型コロナウイルスに対応するための医療提供体制強化やワクチン確保などに16兆円の国費が投入されたことを明らかにした。

とてつもないお金が新型コロナに注ぎ込まれた。

財務省は財政事情が逼迫していると喧伝しているが、本当に財政事情が逼迫しているのなら、このような金遣いを演じることは不可能だ。

2020年にすべての国民に1人10万円の給付金が支払われた。

このための費用が13兆円。

16兆円はこの金額を超える。

1年間の国の政府財政支出(一般会計・特別会計歳出純計)から、国債償還費、社会保障支出、地方交付税、財政投融資を除いた政策支出は合計で約35兆円。

1年間の国の政策支出総合計が約35兆円なのだ。

コロナ関連支出16兆円は国の1年間の政策支出の約半分に該当する巨大なもの。

1.3億人の国民がいて、そのすべてに1人10万円が給付された。

この財政支出は透明だが、コロナ支出は不透明極まりない。

2回のワクチン接種を終えた国民が1億人超いるから、1億人に対して2回のワクチン接種代金が発生した。

この費用が1人1万円発生したとしても総合計は1兆円にしかならない。

ところが、ワクチン関連の財政支出は4.7兆円に達している。

1億人で計算すれば1人4万7,000円もの国費が投下されたことになる。

コロナ関連支出16兆円の内訳は以下の通り。

コロナ病床確保などの緊急包括支援交付金 6.0兆円
ワクチンの確保や接種にかかる費用    4・7兆円
治療薬の確保              1.3兆円
ワクチン・治療薬の開発・生産支援    1.3兆円
医療物資の確保             0.9兆円
PCR検査や検疫の強化          0.8兆円

新型コロナ患者受け入れのために病床を確保した病院に対して補助金が支払われ、医療従事者への慰労金支給などに充てられた。

ただし、このような大盤振る舞いが実行されたなかで、全国140の病院を運営する国立病院機構の2020年度決算では、計576億円の経常黒字が計上された。

国公立病院はコロナで国から巨額の資金を受け取り、これによって病院資産である現預金や有価証券を積み増した。

病院の財産を増やすために財政支出が拡大された。

ワクチン確保および接種にかかる費用が4.7兆円計上された。

とんでもない金額だ。

政府はワクチン確保に2.4兆円を計上。

8億8,200万回分のワクチンを確保した。

すべての国民が4回接種を受ける規模のワクチンを購入。

2回接種は1億人を超えたが、3回接種済の国民は5月31日時点で59.2%。

約6割にとどまっている。

アベノマスク同様に大量不良在庫が蓄積されている。

アベノマスクは膨大な費用をかけて再提供されたが、そのための費用がかさんだ。

廃棄処分した方がはるかに安上がりだった。

ワクチン接種後に急死した人が公表ベースで1,700人を超えた。

他方、ワクチンの効果は明らかでない。

巨大なワクチン利権を、群れをなすハイエナやシロアリにばら撒いただけに終わったといえる。

そのワクチンが無害ならまだ救われるが、重大な副作用を生み出した疑いが濃厚だ。

この副作用が今後どこまで拡大するのか予測もつかない。

※続きは6月3日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「新型コロナ公金強奪事件」で。


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植草一秀の『知られざる真実』

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