【古賀市・快生館①】市内外の人材・知見・技術のクロスオーバー
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薬王寺から駅西口、そして市全体へ
「快生館のリノベーションを決定したのが20年9月議会で、リニューアルオープンしたのが21年10月末です。もともとは『潰れた温泉旅館を失ってはいけない』っていうところがプロジェクトのスタートで、当初はそこに『どうせならテレワーク対応の“温泉×新ビジネス”も考えていこう』というようなものでした。ですが、そこからわずか1~2年の間に、そのとき思い描いていたものをはるかに超えるものが実現できているのではないかと思います。ハード面はほぼ整いましたし、ソフト面でもまちづくり共同事業体が中心となって、さまざまな取り組みが行われています。また、快生館で行われている“クロスオーバー”の動きは、今では快生館のある薬王寺エリアを越えて、JR古賀駅西口エリアの活性化プロジェクトともつながってきています」(田辺市長)。
古くからの商店街が広がるJR古賀駅の西口エリアでは現在、再開発に依らない“本質的再生”のためのプロジェクトが進行中。今年2月に設立された(株)ヨンダブルディー(代表:木藤亮太氏)を中核組織として、西口エリアの商店主・事業主らとともに、一過性の浮揚策ではなく、持続的に賑わいを創出していける活性化に向けての取り組みを進めている。9月に快生館で行われたイベント「鹿の湯酒まつり」では、西口エリアの老舗酒屋「ノミヤマ酒販」も出店し、出張酒蔵びらきやトークイベントを実施。快生館への進出企業と西口エリアとの人的交流なども生まれてきており、快生館と西口エリアとの双方向の有機的なつながりが深まってきている。
「このまちで多様な人材が出会い、交流し、ともに歩むことで、それぞれの経験に基づく感性や知見、技術などが交差して“掛け算”――つまりクロスオーバーが起きて、新たな価値が創出されていきます。その“共創”こそが地域社会の未来を拓くと思っていますし、いずれは西口エリアだけでなく、これから再開発プロジェクトが進んでいく東口エリア、さらには新たな産業団地の開発を進めている古賀グリーンパーク周辺、そして市内全域へと、その共創の輪を広げていきたいと思います」(田辺市長)。
【坂田 憲治】
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