2024年03月29日( 金 )

アビ芝プロジェクトの拡大を!~アビスパ福岡の地域活性化

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 アビスパ福岡のホームタウン活動の一環に、『アビ芝プロジェクト』という校庭などの芝生化の活動がある。アビスパは、「子どもたちの体力向上・社会性の向上を目的として、アビスパ福岡と教育機関(幼稚園・保育園・小学校)、そして地域が一体となって行う、校庭・園庭の芝生化を推進するプロジェクトです」と、同プロジェクトについて提唱している。

 昨今、子どもたちが外で遊んだり集ったりする場所が減少してきている。それにともなって、我が国の子どもたちの体力や学力、そして生活力(=生きる力)の減退がクローズアップされている。その減退に歯止めをかけるための方策の1つとして、「スポーツを楽しむ」ということがある。緑いっぱいの芝生で、子どもたちが友達や仲間と一緒にスポーツを楽しむことを通じての心身の成長を育むための環境づくりこそが、『アビ芝プロジェクト』の大きな役割である。

20150629_021 アビスパが芝生化のために行っていることは、「校庭および園庭へ植える芝生(ティフトン)の提供」「「芝生育成技術指導(ポット苗方式)」「幼稚園・保育園・小学校おとび校区の地域にあった芝生育成維持管理シムテムの手伝い」などと明示している。
 『アビ芝プロジェクト』は2009年度からスタート。14年度までに幼稚園・保育園で6カ所、小学校21カ所での芝生化を実現し、現在も続けられている。

 天然の芝生は、景観に良く、その地域の集いの場として活用でき、当該の地域の活性化につながる。あらゆるスポーツのイベントが行うことが可能で、子どもも大人も楽しめる環境なのが芝生のフィールドである。
 その一方で、芝生化が実現した後のコンディションの維持管理については、気候にフィットさせることや、多くの時間・人員を要すること、それらにともなう金銭的なコストが必要で、理念や趣旨には賛同できたとしても、実現するには相応の手続きやコストに対する準備が必要となってくる。「初期投資はかかるが、その後の維持管理に関わるコストを考えると、人工芝にすればいい」という意見もある。それも1つの手段ではあるが、校区・地域の方々で一緒につくり上げて、共に地域を盛り上げていくことで、人々と地域とのより深い関わりを構築することが大事なのだ。

 いずれにせよ、『アビ芝プロジェクト』には、資金が必要である。アピスパでは、スポンサー企業とともに、この『アビ芝プロジェクト』へのパートナーを募集している。芝生化を実現させ、子どもも大人もその芝生のフィールドに集うことで、皆が元気になり、地域も活気が戻ってきたという声が多数聞かれる。筆者も、芝生の校庭を数校で見た。とても美しく、人と地球環境と地域に優しいと確信した。手間ひまはかかるであろうが、それ以上に、人々や地域の喜びと幸せを得ることができるであろう。ぜひとも、社会貢献活動の一環となる『アビ芝プロジェクト』への、パートナーとなる多くの有志の出現を期待したい。

【河原 清明】

 

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