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2017年04月18日 07:04

社長は転職可能の職業だ!「プロ経営者」玉塚元一氏がローソンを退任 次は楽天に転身か?の観測(後)

企業支援会社で社長請負業を開眼

 05年、玉塚氏は元・ファーストリテイリング副社長の澤田貴司氏と共に、企業支援会社(株)リヴァンプを設立し共同代表に就いた。リヴァンプとは「立て直す」という意味。リヴァンプは、相手先の要請により期限付きの買収を行い、経営を譲り受ける。そして経営者のみならず社員も含めたチームを送り込み再建に取り組む。目標を達成すれば成功報酬を得て、株式を返却する。経営請負業だ。

 最初の案件がハンバーガーの(株)ロッテリア。06年リヴァンプとロッテリアが経営委託契約を締結、玉塚氏はロッテリアの会長兼最高経営責任者(CEO)に就いた。2010年の契約完了にともないロッテリアの会長を退任した。

 ロッテリアを再生させた「プロ経営者」として、玉塚氏はローソンの新浪剛史氏にヘッドハンティングされた。同じ慶應義塾大学体育会の先輩・後輩だ。新浪氏は高校時代、バスケット選手として活躍。3年のとき関東大会3位となり、センターとして最優秀選手に選ばれた。怪我で選手を退いてからは、大学の体育会本部の運営に携わった。

 ローソンでは、2人とも体格がいいので、お互いをゴリラと呼び合う間柄だ。

玉塚氏は楽天に転じるか?

 16年9月、(株)ファミリーマートとユニーグループ・ホールディングス(株)が合併して、新会社ユニー・ファミリーマートホールディングス(株)が発足した。コンビニ事業を手がける子会社ファミリーマートの社長には企業再生会社リヴァンプの澤田貴司・社長兼最高経営責任者(CEO)が就いた。

 新ファミリーマート社長の澤田貴司氏とローソン会長の玉塚元一氏。2人はユニクロのファーストリテイリングで副社長、社長を務め、ユニクロを飛び出してからリヴァンプを立ち上げた盟友だ。今度は、コンビニのトップとして雌雄を決する立場になった。

 このことが、三菱商事が玉塚氏を忌避したもう1つの理由だ。新ファミリーマートの親会社は伊藤忠商事。伊藤忠出身の澤田氏は、古巣の伊藤忠の招きで、新ファミマの経営を任された。

 この人事は、流通業界の囲い込みを伊藤忠と競い合っている三菱商事の神経を逆なでした。ローソンと競争相手のファミリーマートのトップ同士が盟友というのは、決して好ましいことではない。玉塚氏を更迭した理由だ。

 玉塚氏は退任会見で、今後の去就について、「まったく違う業界に行くかもしれない。今、ものすごく世のなかの変化が激しい。私がマッチングするのであれば、面白いコンセプトで頑張っている企業で、経営陣を活性化する立ち位置に挑戦したい」と語っている。
流通担当アナリストたちの間では、玉塚氏の転身先として楽天(株)が取り沙汰されている。創業者の三木谷浩史会長兼社長は、一橋大学時代にテニス部の主将を務めた。玉塚氏とは体育会の人脈でつながっている。

 しかも、玉塚氏の後ろ盾である新浪剛史氏と三木谷氏は、安倍晋三政権の経済政策アベノミクスを推進する両輪だった。新浪氏は現在も、安倍首相の諮問機関である経済財政諮問会議の民間議員。三木谷氏は昨年まで、産業競争力会議の民間議員を務めていた。

 日本のネット通販の王者だった楽天は、米アマゾンジャパンに押されて大苦戦に陥っている。経営請負業を生業にしている玉塚氏には「楽天市場」の活性化はやり甲斐のある仕事だ。転身先の5社目はどこか。「プロ経営者」玉塚元一氏は楽天に移ると予想しておく。

(了)

 
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