2024年04月26日( 金 )

【ハマタケが吼える】1月決戦~筑紫野市を変える第3極として

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任期満了にともない1月22日に実施される筑紫野市長選挙に立候補を表明した新人で元筑紫野市議会議員の浜武振一氏が、データ・マックスの取材に応じ、筑紫野市に求められる市政改革について語った。

組織なき市民の声を聴く

――筑紫野市長選挙は今月22日です。2011年以来、約10年ぶりに市長選に臨まれますが、その思いを聞かせてください。

浜武 振一 氏

 浜武振一氏(以下、浜武) 市議会議員に最初に立候補した1995年(初当選は1999年)の時から、一貫して訴えてきた市民の目線に立った政治の実現にあると思います。2014年8月22日未明の豪雨によって市内を流れている高尾川の氾濫で、商店街を含む多くの家屋が浸水被害を受ける床上浸水が多数発生しました。その対策で、河川の地下にトンネルを掘って、流水による水位上昇を防ぐ工事を県がしていますが、その発案を最初にしたのが私です。しかし、当初は「浜武さん地下鉄を作るのですか」と冷ややかな反応でした。その後、高尾川の地下河川工事事業が進む中で、周辺住民の住宅が地盤沈下しているのは工事の影響ではないかとの指摘があります。ところが、ある現職の筑紫野市議が、その問題と市長選は関係がないという趣旨のツイートをしています。一方で、当該市議は、議会の関係委員会に報告がなかったということも書いています。同じようなことで、長年問題となってきた筑紫野市山家の産業廃棄物処理場の問題も、管轄は福岡県だという意見もあります。しかし、筑紫野市で起きていることにもかかわらず。「市の管轄ではない」は違うように思います。それから、市内にあるパチンコ店跡地に、競艇場(唐津ボート)の場外券売り場が進出する話があります。以前も同様の話があり、その際は住民の反対で流れました。今回は、地元行政区の住民説明会と、投票が行われ、回収された票の3分の2の賛成で成立しました。しかし、ネット社会の中で、新たに場外券売り場を作る必要があるのか、教育面への影響などが懸念されています。筑紫野市議会議員を務めた者として、そうした問題に責任を感じています。

――組織ではない市民の声を聴くことは非常に大切ですね。

 浜武 市民の声を聴く広聴機能が重要です。先に申し上げた行政の不作為は、広聴機能が働いていないからではないでしょうか。民間に責任を押し付けるのではなく、重要なのは、行政職員が勉強する、学ぶことです。様々な案件が挙がってきても、それを的確に振り分けて解決していかないといけません。近隣自治体はじめ全国の動きを把握して、職員の皆さんに博学になっていただきたいです。もちろん、職員のリストラを申し上げているのではありません。お隣の那珂川市では、職務として地域の担当を持っています。筑紫野市でも御用聞きのようにそうした活動を行っていただきたい。来年度から中学校の部活動の地域移行が行われます。筑紫野市在住で、国体などに参加経験のある方もおられますから、積極的に部活動の指導者としてご活躍いただきたいです。そのためにも地域のきめ細やかな情報が必要です。

政争でなく政策論争を

――3期12年の藤田市政を回顧して、情報発信の点ではどのように思われますか。

 浜武 現職の市政について、この12年でどうなりましたか、結果は出ていますかと問いたいですが、残念ながら私の眼には、結果が伴っていないように思えます。しかし、2011年の市長選後、藤田さんは、私が提案していた移動市長室を、市長就任後実行に移されました。藤田さんは、いいことは積極的に取り入れられるところがあります。筑紫野市は、ホームページの開設も他市町村より遅くて、私が、市議時代に、当時の田中範隆市長(在任期間、1995年2月~2003年1月)に提言して、02年12月に市の公式ホームページはできました。これからは動画の時代です。その影響力は大きなものがあります。

――職員の意識改革が必要だとのご指摘ですが、現状をどのようにご覧になっていますか。

 浜武 かつて昼食時には、職員が帰宅して昼食をとる、市役所に電話をしても名前も名乗らないなど、服務規律上、疑問があることが多々ありました。筑紫野市は、楠田幹人市長(在任期間、1987年2月~1995年1月)時代、労使交渉において、機動隊が導入されたことがあったほど、職員労組の力が強いです。服務や職員定数などその正常化、適正化に多大なエネルギーを要しました。橋下徹(元大阪市長)さんの思いは、私よく理解できます。

――昨年末、西日本新聞が、筑紫野市長選を保守分裂という観点で報じていましたが、第3極の立場から見ていかがですか。

 浜武 あくまでも私見として申し上げますが、昨年の衆議院選挙の遺恨が強く残る形になっています。新人の前県議は、元大臣を応援しました。そのことへの県議会での風当たりはものすごかったようです。今回の市長選挙でも、業者がどちらについたら仕事をもらえるかで動いています。今回、現職を応援しているはずの自民系の議員が、裏では新人を応援する動きがあるようです。また、立憲民主党は、支部の中で現職への評価で分かれ、自主投票に決まったようです。じつは、新人の方と私のYouTubeで政策対談しようという話がありましたが、「それは選挙が終わってからにしたい」との話になりました。つまり「私とは討論しない」ということです。誰がついた、離れたという政争、勢力争いではなくて、市民の視点から政策論争をもっと盛り上げるべきだと思います。11年の市長選挙で3,764 票をいただきました。現職(16,018票)、元職(15,546票)に及ばない票数でしたが、この間国政選挙も戦いました。しがらみや利権にとらわれない政治、正義が通じる政治の実現を目指したいと思います。

【近藤 将勝】

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