2024年04月19日( 金 )

総合造園事業者としてまちづくり、環境づくりに注力

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木下緑化建設(株)
代表取締役社長 木下 浩市 氏

 地球温暖化など環境問題が喫緊の課題となりつつあるなかで、まちづくりにおいては建築物を含む各種施設の緑化に対して注目度が高まり、採用事例が増えている。木下緑化建設(株)はそれらに数多くの実績を有するとともに、指定管理者として福岡市内外のパークマネジメントにも携わるなど総合的な造園事業を展開し、福岡の業界で強い存在感を放っている。事業の動向について、同社代表取締役社長・木下浩市氏に話をうかがった。

(聞き手:(株)データ・マックス 代表取締役会長 児玉 直)

事業多角化で安定経営を実現

木下緑化建設(株) 代表取締役社長 木下 浩市 氏
木下緑化建設(株)
代表取締役社長 木下 浩市 氏

    ──事業展開にあたり、どのようなことを心がけていますか。

 木下 当社は浮羽郡田主丸町(現・久留米市)で創業し、1968年に福岡市内に本社を移して、福岡県内のみならず九州一円、本州の一部でも造園事業を展開し成長してきました。創業からしばらくは個人庭園を中心としていましたが、高度成長期に入ると公共事業にも取り組むようになり、各地域の公園、街路や公共施設の緑化工事も行うようになりました。たとえば、高速道路のインターチェンジやサービスエリアなどの緑化には、当社が手がけたものが数多くあります。

 少子高齢化社会となった現在、公共事業についてはその削減により量を追う状況ではなくなりましたので、近年は事業の多角化に取り組んでいます。公共施設や個人宅を対象とした従来からの強みがある造園・緑化事業に加え、商業・オフィスビルなどの都市緑化事業(屋上・壁面含む)、リサイクル事業(植物廃材のリサイクル、木くずの産業廃棄物中間処分)といった多様なビジネスに取り組むようになりました。

 これらとともに、公園の管理運営も経営の柱と位置づけ、ストック型・循環型ビジネスに重きを置いて事業展開していることも当社の強みです。桧原運動公園と花畑園芸公園(いずれも南区)、春日公園(春日市)、今宿野外活動センター(西区)の指定管理者として取り組んでいる、パークマネジメント事業がその事例です。

 バブル期は公共事業の比率が高く、その崩壊後には大きく受注が減るなど経営に苦しんだ時期がありました。また、かつては福岡市に本社がある事業者が市外、県外の自治体から多くの発注をいただける時代でした。現在ではそれらは難しくなったこともあり、リサイクル処理業も含めた多様な事業に取り組んでいるわけです。10年ほどの時間がかかりましたが、特定の事業や元請企業に依存しない体制が構築でき、経営の安定化を図ることができました。

パークマネジメント事業のイメージ
パークマネジメント事業のイメージ

 ──近年、とくに強みとしていることとは。

 木下 商業施設・オフィスビルを含む大規模な事業については、大手のゼネコンや設計事務所から業務を受注するケースが多いのですが、その際には建築と一体となった提案が求められます。具体的には、設計段階から屋上・壁面緑化も含め、それぞれに適した樹種や土壌、給排水計画など、トータルかつデザイン性に富んだ提案をできる営業スキルが求められます。当社では、経験豊富な有資格者が数多く所属する設計部署が、トータルに対応できることも強みです。このほか、積算についても専門スタッフがおり、元請企業からの問い合わせに対して迅速な対応を行えることも同様です。

女性社員が活躍、圧倒的な割合に

 ──どの業界でも、人材不足が大きな課題となっています。

 木下 造園業界も同様で、当社も人材確保には苦労しています。ですので、当然ながら従来からの採用ルートである造園系の大学・学部、さらには農業系高校の卒業生への採用活動を強めています。それでも若い人材はなかなか集まりませんので、学歴を問わず、また造園系とは異なるルートを歩んできた人の採用も行っています。当社が費用負担など積極的にサポートすることで、1~2年で仕事を覚えて資格を取り、戦力になってくれる人もいらっしゃいます。

 このほか、労働時間の短縮や業界最多レベルの休日など労働条件の整備にも取り組んでいます。その結果なのでしょうか、設計・現場スタッフのうち、女性が約4割を占めるようになりました。これは業界では圧倒的に高い割合です。彼女たちは大変真面目で資格取得も早く、社業の発展に貢献してくれています。いずれにせよ、若い人たちが誇りをもてる仕事を確保することが何より大切だと思っています。

CO2排出削減へ、緑化への期待高まる

 ──環境問題への関心が高まるなか、造園業には重要な役割が期待されます。

 木下 地球温暖化にともない温室効果ガス排出抑制について社会的要請が高まるなかで、緑地によるCO2固定化、都市部におけるヒートアイランド現象の抑制といった点で、私たちの事業には大きな期待が寄せられていると感じています。そのなかで、緑を通じて地域のコミュニケーションに貢献する管理運営も必要とされる時代になっています。当社ではこれまでに築き上げた実績と技術力を生かして、社会のさまざまなニーズに適応した緑地・空間づくりと維持・管理運営を、お客さまに提供し続けていきたいと考えています。

【田中 直輝】


<COMPANY INFORMATION>
木下緑化建設(株)

代 表:木下 浩市
所在地:福岡市南区長丘3-13-27
設 立:1967年2月
資本金:4,500万円
URL:https://kinoshitaryokuka.co.jp

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