2024年04月24日( 水 )

北京の抗日戦争勝利70周年式典に50カ国の首脳が参加

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news 中国政府は3日、北京市の天安門広場周辺で「抗日戦争勝利70周年」の記念祝典と軍事パレードを実施した。軍事パレードは、2009年の中華人民共和国建国60周年以来、6年ぶりとなる。

 当日は、ロシアのプーチン大統領や韓国のパククネ大統領ら首脳クラスを含む約50カ国の政府の代表や要人が出席。日本からは村山富市元首相らが参加した。軍事パレードの開催は、日本に対して「戦争責任」、台湾に対しては「共産党が抗日戦争を率いた」というメッセージを発する「対外的な牽制行動」とも解釈され、軍事パレードにより中国軍の力強さもアピールする形となった。

 式典では、習近平国家主席が演説を行い、「70年前、中国人民は苦闘を経て、抗日戦争で偉大な勝利を勝ち取り、世界の反ファシズム戦争で勝利を宣言した。中国人民は膨大な犠牲を払い、その結果、世界からの広い支持を得た。軍は、祖国の安全と人民の平和な生活を保護し、世界平和を守る神聖な使命を忠実に執行する」と、国内外に向け強調した。兵士約1万2,000人が参加した軍事パレードでは、航空機約200機、陸上装備500台、長距離弾道ミサイル、対艦弾道ミサイルなどが披露された。昼食のレセプションでは、プーチン大統領と会談、共同会見を行い、中ロ関係をアピールした。

 中国中央電視台(CCTV)総合チャンネルでは朝から「記念軍事パレード」を数時間にわたって生中継。兵器や装備が登場してくる度に、アナウンサーのナレーションで機能の詳細な説明を挿入。式典番組は、午後からも丸ごと再放送された。習主席は会見のなかで、現総兵力230万人から「兵員30万人の削減」を宣言したものの、軍隊の最新装備や戦闘機が次々と公開されるなど、むしろ、中国の「軍事力」を強く見せつける演出となった。

【杉本 尚丈】

 

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