2024年05月15日( 水 )

令和の採用活動ノウハウ(10・前)新卒採用はいつ始めどう動けばいい?

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 今回は、2025年卒の採用スケジュールを参考にして、1年間を通して新卒採用は「いつ」「どのように」活動すればいいのかを考えたいと思います。現在、24年卒の採用活動をされている企業も多いと思いますが、年間スケジュールを把握しておくことで、翌年の採用も視野に入れた計画をつくることができるようになります。右の図は、「2025年卒の新卒採用」をまとめたスケジュールです。

(1)いつ・何をすればいいのか?

 まず、いつ・何をすればいいのかですが、新卒採用で学生にアプローチをする時期は、3つに分けることができそうです。

引用:マイナビサポネット『【2025年卒最新版】新卒採用スケジュールとトレンドまとめ』
引用:マイナビサポネット
『【2025年卒最新版】新卒採用スケジュールとトレンドまとめ』

①23年6月~9月:早期学生へのアプローチ期

 この時期は早期学生へのアプローチを目的として、夏インターンシップを開催する時期です。早期からキャリアについて意識をしている学生が多く、また、この時期にすでに「エントリーシート」を書くことができるくらい、学生時代に行動をしていた学生が多いことが特徴です。早期から選考に進む学生を増やすことができる一方で、入社までの関係構築を続ける必要があるなど、「選考中フォロー」が重要になります。そのため、マンパワー不足で夏インターンシップ開催を断念する企業も少なくありません。

②23年10月~24年2月:準早期学生へのアプローチ期

 通常のアプローチ期よりも少し早く学生にアプローチすることを目的として、秋・冬のインターンシップを開催する時期です。早期に学生と接点をもつことができるため、通常のナビオープン時期(3月)にすでに選考中の学生がいることは、採用成功に近づくといえるでしょう。個人的には、この時期からのスタートをオススメします。本選考よりも前にアプローチでき、入社までもそれほど期間が長くないので、中小企業でも実施する企業が増えてきています。

③24年3月~5月:通常のアプローチ期

 ナビがオープンし、説明会を開催して本選考に進んでもらうための活動時期です。従来はこの時期にスタートすることが通常でしたが、年々早期化が進み、今では形骸化しています。

 それでも全体的に見ると、この時期は学生が最も活発になる時期でもあるので、説明会の開催は必須となります。

(2)何を意識して進めるべきか?

 まずは、早期化を意識することが重要です。直近3年間の就職内定率のデータを見ると、大学4年生になった4月時点での内定率は、年々上がってきています。リクルートが調査した「就職プロセス調査」によると、24卒では4月時点で48.4%の学生が内定を取得しており、“通常のアプローチ期からのスタートでは遅い”ことがわかると思います。そのため、早期学生・準早期学生へのアプローチを始める企業が増えています。夏インターンシップから開催することが難しい場合でも、まずは数カ月早く、秋・冬インターンシップを開催することから始めてみてはいかがでしょうか。

(つづく)


<プロフィール>
高村 一光
(たかむら・いっこう)
大学生限定のビジネスコミュニティ『仕事塾』代表
1994年生まれ。福岡中央高校・西南学院大学を卒業。2017年から21年9月まで人材大手企業のパーソルキャリア(株)にて、法人の採用支援コンサルタントとして勤務。退職後、前職で培った経験を基に開設したビジネスコミュニティ『仕事塾』を本格始動。現役の大学生が企業の新卒採用を支援する『学生人事』を展開し、ミスマッチをなくすために活動中。

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