2024年05月09日( 木 )

福岡県警、要人警護のエキスパートが本部長に就任

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 福岡県警本部長が7日付で交代した。前任の岡部正勝本部長は九州管区警察局長に異動し、後任に警察大学校特別捜査幹部研修所長・岩下剛氏が就任した。岩下本部長は大分県出身で1992年警察庁入庁。8日の記者会見では暴力団対策を進めることなどへの抱負を語った。

 岩下本部長はこれまで主に警備公安部門に携わってきており、警察庁警護室長、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会警備局長、警視庁警備部長などを歴任している。

 福岡県は観光以外でもMICEや先月の世界水泳選手権開催などにより多くの外国人が来訪している。警察庁は昨年7月の安倍晋三元首相銃撃事件や今年4月の岸田文雄首相への爆発物投擲事件が起きたことを受けて、皇族および政府・外国要人の警衛・警護の強化を進めてきた。

 近年は、かつてのように組織的なテロではなく、「ローンオフェンダー」と呼ばれる特定の組織に所属せずに個人でテロを実行する事件が頻発している。安倍元首相、岸田首相の事件もこれに該当する。

 岩下本部長が福岡県警に送り込まれたのは、昨年の事件のようなことを二度と起こさせないという警察庁の意気込みの表れとみられる。警察には国の治安とともに県民・市民の安全安心を確保していただきたい。

【近藤 将勝】

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