2024年03月05日( 火 )

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福岡県土木組合連合会
久留米支部 支部長 高木 大蔵 氏

福岡県土木組合連合会 久留米支部 支部長 高木大蔵氏

 毎年のように豪雨災害が発生する福岡県久留米市において、長年の間、迅速な対応で地域の安全・安心を守ってきた福岡県土木組合連合会・久留米支部。災害発生時の対応や今後の課題に対する解決策や取り組みについて、支部長・高木大蔵氏に話を聞いた。

長年にわたり地域の守り手として貢献

 ──福岡県土木組合連合会・久留米支部の概要をお聞かせください。

 高木 当支部は、1920(大正9)年に会員数28社の「大久会」として結成されたのが始まりです。その後、30年に福岡県の土木行政と地域社会に寄与することを目的として、福岡県土木請負業組合連合会の設立と同時に久留米支部として発足しました。継続年数は久留米支部になってからは93年、当組合の前身である大久会からでは100年を超える歴史のある団体です。

 現在、福岡県土木組合連合会全体では15の支部と453社の会員で構成されていますが、そのうち久留米支部の会員数は75社で、最も会員数が多い支部となっています。

 ──地域の発展に欠かせない社会インフラ整備の担い手として、そして地域の守り手としての土木工事業者の役割についてお聞かせください。

 高木 社会インフラの計画および整備や災害復旧などは行政の役割ですが、実際に現場で行政の手となり足となって工事を行っているのは土木工事業者です。そのことを考えると、行政や地域の皆さま方と一体となって地域の安全・安心を守っていくという社会資本整備の担い手であるほか、災害復旧・防災対策の重要な地域の守り手として大きく貢献していると自負しております。

迅速な対応を可能とする連携プレー

 ──県との防災協定を締結されて、市民の安全・安心のために努めておられます。防災協定に基づく災害時の対応についてお聞かせください。

 高木 災害発生時の指揮・伝達系統などについてはあらかじめ決めており、災害復旧は基本的には地元の業者が対応することになっております。河川網、道路網、土地の成り立ちなどに精通している者が復旧を行うため、無駄なく迅速に対応できると考えます。また、地元の業者同士の連携もスムーズに行える利点もあります。もちろん、地元の業者のみでは対応が難しい場合には、応援体制も取れるように地区でグループを分けて班長を定めるなど、緊急連絡網を整備しております。

 ──災害に備えた平時の活動、防災訓練や市民対象の防災教室の実施、防災士育成のスキルアップなどについての取り組みをお聞かせください。

 高木 大雨などで住宅地や道路などが浸水した場合に排水するポンプ車は、現在福岡県で12台配備されています。そのうち、久留米県土整備事務所に3台が配備されています。

 その排水ポンプ車の実働部隊は当支部の会員業者が担っており、行政主導ですが現場で実際に排水する操作訓練を実施し、緊急時にスムーズな運営ができるようにしております。

 残念ながら、久留米地区は毎年のように豪雨災害が発生しており、排水ポンプ車の出動回数が増加傾向にある状況です。

 ──風水害をはじめとした自然災害が激甚化・広域化の傾向にありますが、貴連合会の防災活動への影響についてお聞かせください。

 高木 全国のニュースでたびたび流れているのでご存知の方も多いと思いますが、九州北部地域は毎年のように豪雨災害が発生しています。7月にも久留米地区では土砂災害が発生し、今現在(8月末時点)も復旧に向け全力で作業を続けている状況です。

 なお、この暑いなかでもボランティアの方々には多数作業にきていただいており、本当に頭が下がる思いです。

 通常の請け負っている工事も行いながら、緊急で入ってくる復旧工事もやらなければならず、小規模業者の少ない社員のなかで苦慮しているところです。

労働環境改善により担い手不足解消へ

 ──防災に限らず、貴連合会として今後取り組んでいかれたいことについてお聞かせください。

 高木 関係行政機関などを講師に迎えた技術研修会や労働基準監督署および県土整備事務所と合同での工事現場の安全パトロール、献血活動、行政への要望活動など現在実施している事業については、継続していくことが重要だと考えています。

 一方で、近年の環境変化による豪雨の増加などの状況をみて、「ハード面の整備では限界」というような声も耳にします。ですが、やはり整備を怠れば、さらなる災害発生や被害拡大は明らかであると考えていますし、整備した箇所は豪雨に見舞われても被災が少ないことなどから、成果は出ていると思います。

 また、災害時の現場対応を行うのは我々土木工事業者であり、行政からの要請に迅速に対応しなければなりません。しかしながら、建設業界は慢性的な人手不足で若者の成り手がいないこと、また定着率が低く、高齢者が多いことも以前からの課題であり、当組合だけでなく業界全体の問題です。ですので、行政などと連携し、また要望などを行いながら、労働環境の改善などを考えなければと思っております。合わせて、ICT施工や重機の自動化などは当然、時代の流れで進めていかなければなりません。そうなると、初期投資や社員の新たなスキルアップなどが必要になります。

 組合としては、そのような情報を素早く土木工事業者に提供し、研修などによる意識付けや意識改革を進めていきたいと考えております。

【内山 義之】


<プロフィール>
高木 大蔵
(たかき・だいぞう)
高木大蔵 氏1954年、福岡県久留米市生まれ。学校卒業後、(株)高木組に入社。76年に専務取締役に就任、90年代表取締役に就任。2017年5月には福岡県土木組合連合会久留米支部の副支部長に就任、19年5月から久留米支部支部長に就任し現在に至る。

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