2024年05月19日( 日 )

住宅・不動産のアナログ広告密集戦略

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「数量×インパクト」

 今回は、アナログの看板やのぼり旗で、地域で圧倒的1位を獲得するための方法をお伝えします。

 多くの企業では、SNSやインターネット広告に大きな予算を割り当てています。これはデジタル時代において、間違いない選択です。しかし、特定の地域にサービスを限定する不動産や建築業界のようなビジネスでは、アナログの広告手法も非常に有効です。アナログの広告手法とは、たとえばチラシやポスティング、看板などです。これらアナログ広告が成功するための秘訣は、「数量×インパクト」です。「数量」とは、特定の狭いエリアにチラシや看板を大量に配布・設置すること。特定のエリア内で広告数を増やし、競合他社の広告を視界から排除する戦略を指します。「この地域はどこを見ても○○会社の広告ばかり!」という状態をつくり出すことが目的です。

 実際に、ある不動産会社が特定エリアに看板やのぼり旗を徹底的に設置したところ、大きな反響があったと言います。とくに管理会社の場合は、物件オーナーに対する認知度向上が図れるでしょう。

デザインだけじゃない「インパクト」

 「インパクト」は、見た人が一度見ただけで忘れられないような印象を与える必要があります。デザインをオシャレにするのも1つの手ですが、似たようなデザインの広告が溢れているなかで、他社と区別するためにはさらなる工夫が求められます。

 たとえば、東証プライムに上場しているある不動産会社は、今もなお駅前でのビラ配りや戸建物件の周りで声掛けする活動を行っています。デジタルが主流の今、これらの手法に効果があるのか尋ねると、「これが最も効果的だ」との回答でした。まさに、忘れられないインパクトを生み出す活動です。

 もちろん、デザインも重要です。あまりにもシンプル過ぎる看板は目を引くことができません。他社が行っていないような独自のデザインで訴求することが求められます。看板のデザインを少し変更するだけでも、訴求効果を大きく高めることが可能です。イラストを活用した訴求は、若い世代へのアプローチにも有効で、SNSで話題性を生み出す可能性ももっています。

 今回は、アナログ広告の「数量×インパクト」という公式に焦点を当てて説明しました。広告予算が限られている場合は、特定の地域に絞り込んで効果的に広告を行うことが重要です。そして、忘れられないインパクトをもたせることが、最終的な成功へのカギとなります。次回も、マーケティングに役立つ情報を提供していきますので、ご期待ください。


<プロフィール>
山本 啓一

(やまもと・けいいち)
1973年生まれ。大学に5年在学し中退。フリーターを1年経験後、福岡で2年ほど芸人生活を送る。漫才・コントを学び舞台や数回テレビに出るがまったく売れずに引退。27歳で初就職し、過酷な飛び込み営業を経験。努力の末、入社3年後には社内トップとなる売上高1億円を達成。2004年、31歳でエンドライン(株)を創業。わずか2年半で年商1億2,000万円の会社に成長させる。「エッジの効いたアナログ販促」と「成果が見えるメディアサービス」でリアル店舗をモリアゲる「モリアゲアドバイザー」として、福岡を中心として全国にサービス展開中。

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